小説の聖典(バイブル) ---漫談で読む文学入門 (河出文庫)
こういう類のコンテンツは、活字にするとやっぱり魅力が半減する。
それを補うために注をつけたり色々しているのだけど、
なんかもうちょい活字化と割り切って企画化したほうがいいような。
あと、自分は初読だったからいいが、タイトル変えて文庫化する時は、
その旨を商品説明のところに必ず入れてほしいな、と。
実をいうと、最近の漫談の収録を期待していたので、ちょっと期待外れだったかも。
ノーライフキング (河出文庫)
人間は本能的に不安を求めるもの。
その本能がデマを創りだす。
そのデマを論破するのがリーダーの仕事。
しかし多くの人が信じているデマを迂闊に論破すると「ライフキング回収を提唱したTVタレント」のように迫害される。
むずかしいものである。
MESS/AGE
「サウンド&レコーディング」の300号記念特集でも取り上げられていた、日本のヒップホップ史に残る1枚です。
せいこう氏の小説「ノーライフ・キング」の世界を描いたようなライムが、アバンギャルドなトラックに乗っかります。ヒップホップのトラックが、リズムマシーンからブレイクビーツに変わる過渡期、ヤン冨田は、もっと先を見た、実験的な音を作っています。
古い作品なのに楽しんで聴けるのは、過渡期ならではの興奮と、混乱と、更にヤン先生の「いっちゃってる」センスの所為なのだと思います。
ヒップホップの歴史というのは、基本的に海外グループの模倣の歴史だったりするのですが、このアルバムの音と、ビブラストーンのマスラップは、日本オリジナルなんじゃなかろうかと思います。
いとうせいこうは小説家として有名ですが、個人的にはラッパーや役者など、パフォーマーとしての彼の方が好きです。
新TV見仏記 ~平城遷都1300年スペシャル~ 1奈良編 [DVD]
新TV見仏記第一弾、奈良編です。
この巻では十輪院・称名寺・白毫寺・円成寺を巡ります。
新TV見仏記になっても相変わらず、みうらじゅん・いとうせいこう両氏が勝手気ままに仏像を見た感想や状況を言っていくのは変わりなく続きます。
拝観に入るまでの入り口から映しているため、まるで普通に一般人が観光しているかのような、テレビを殆ど意識しない立ち回り。
私達が旅していても同じような感覚なのではと、一緒に巡っているような不思議な感覚で視聴者として鑑賞している感じではありません。
言ってしまえば、自分もその場所にいて周りから両氏の感想が聞こえてくるような。
それでもこの二人は一般人を超越したところにいる超一般人ですので、会話の端々の仏像教養の高さが感じられます。
新になって、DVDに拝観した仏像をテロップ解説のみでミュージアムのように鑑賞できるモードができました。
みうらじゅん・いとうせいこう両氏と一緒に巡った気分になって、後でじっくり集中して仏像を見れる。
良い構成のDVDです。
欠点といえば、メインカメラの画質とサブカメラで画質がかなり変わるので・・・安定してもらいたいですね(笑)