今回は甘粕正彦、出口王仁三郎、北一輝、江戸川乱歩らが登場して著者の「偽史」を彩る。第伍講「異郷考」の最後に李香蘭の名が出てくるが、彼女を登場させたら話の展開はもっと面白くなっただろう。著者はあとがきで「これは物語であり、歴史ではない。物語の中にのみ生きうる妄想がある」と述べているが、やはり引退しているとはいえ、ご存命の方を登場させるのは気が引けたのだろうか。
森さんの絵がみたくて買いました。
内容は木島日記に比べて薄い・・・?
画力に関しては文句なしです。
絵だけでは何が起きているか不明すぎるので
キャラクター小説なるものも必要となったのだろう。
併せて読むことにより多義性は失われたが
まあ、面白かった。
今回久々の大塚氏のシリーズだったので購入しました。 私は新装版の木島日記から入った口なのですが、画を担当する方が変わってもあまりイヤな風にはかんじませんでした(むしろ女性はかわいくなった(笑))。 また、新しい人とタッグを組むというのは勇気のいることだし、その点は評価できると思います。ただ、ストーリー自体にあまり新鮮味が無かったので少し減点しました。面白くない、というわけではないんですがね。
主人公・兵頭北神は、柳田國男が自ら封じた民俗学の暗黒面「邪学」を継承する人物である。柳田國男をはじめとして、宮沢賢治、竹久夢二、伊藤晴雨など、日本の歴史に名を刻んだ人物が登場し、「山人」を巡って話が展開していく。姉妹作品である『木島日記』と同様に、独特の世界観を持っており、不思議な魅力を持った作品である。 ちなみに、この兵頭北神という人物は、『MADARA天使篇』に登場する兵頭沙門の養父である。この作品を見ると、なぜ沙門が狂ってしまったのか解る気がする。
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