京都の人にとって東寺は21日の縁日「弘法さん」で親しまれています。他府県の方にとっては新幹線から見える日本で一番高い木造の五重塔がランドマークになっているわけで、今も昔も京都をイメージする寺院の代表格と言えるでしょう。
それゆえ、新版 古寺巡礼京都シリーズの第1巻として数多の寺院を押さえての発売は、平安京の成り立ちからの存在を含めて考えても至極真っ当な選定だと思いました。
梅原猛氏の巻頭エッセイ「立体曼荼羅の寺」は、格調高く梅原史学を彷彿とする内容です。口絵カラーでは、当時の大伽藍と国宝に指定されている仏像や弘法大師の書、絵巻物など素晴らしいレベルの文化財が並んでいました。他の寺院のものとは別格ともいえるラインナップです。なお写真にはありませんが、東寺のお堂の中には以前の火災で焼け残った仏像も安置し祀られています。文化財保護の大切さを感じさせるもので戒めでもありましょう。
東寺真言宗第2世管長の砂原 秀遍師による現代へのメッセージ「『お大師さんのみこころ』で生かされる日々」では、「教王護国寺」という正式名称の由来から教えを語られています。
京都新聞社編集委員・坂井輝久氏の「京都の歴史の生き証人'東寺」、高名な歴史学者で京都市美術館長・村井康彦氏の「明暗をわけた東寺と西寺」、京都に関する多くの書籍を残している名古屋外国語大学教授・蔵田敏明氏の「東寺文学散歩」、美術史家の大家の辻惟雄氏の「観智院と宮本武蔵」、日文研の白幡洋三郎氏の「東寺の『にわ』」、そして東寺教学部による「東寺の教学と文化財」と読み応え十分の解説が並びます。各人の文章には重複する箇所もあるのですが、それぞれ切り口が違いますので勉強になるでしょう。
2011年東京国立博物館で開催された空海展を見に行きました。 展示品は皆素晴らしかったのですが、立体曼陀羅が特に印象に残り、都合3回鑑賞しました。 鑑賞後、実際に設置されている京都の東寺に行き1200年前から在る情景を是非見てみたい気持に駆られ 2012年の5月に曼荼羅が設置されている東寺に鑑賞に行きました。 講堂に配置された21体の曼荼羅は全てが生き生きしていました。 その後、記憶を残す手段として良いものはないか本も購入しましたがDVDで良いものはないか探したところ 本品を知り、早々購入。 今でも時々、実物の印象が薄れないように時折この商品を観ています。 再生時間もちょうどよく編集されています。 欲を言えば21体全ての映像と解説が欲しいところでしょうか。
最近ちょっと気になっていた空海の本を読み進めています。その中の一冊ですが写真も多く読みやすい一冊でした
これはわかりやすい、読みやすい本だなぁ。 難しい言葉、漢字もなく、非常に興味をそそられてどんどん読み進んでしまいました。 歴史あるお寺のお坊さんがみんながいいように…導いて下さるような気がします。 歴史、京や奈良、お寺に意識が向いてしまう私には非常に楽しめました。 たくさんの人が読んで心が丸くなって欲しいです。
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