「哲学」というと、何やら難しいものを想像しがちなのですが、自分、人間というものの本質や自分と周囲との関係、社会のあり方等を考えることであるということを、この本は分かりやすい形で私たちに示してくれました。この本が、筆者の意見に対する賛否を含めて、私たちに「私たち自身」を考えるきっかけを与えてくれたと思います。 「人はなぜ人を殺してはいけないのか」(善悪)など、人に聞かれた時に、自分の中では当たり前に思いすぎていて、答えられない自分がいました。もちろん、さまざまな考え方があり、筆者の意見が絶対だと考えた訳ではありません。 ただ、「なぜ人を殺してはいけないの?」「周りが悲しむから」「じゃあ、悲しむ人がいないなら殺していいの?」「悪い人なら…」「じゃあ、悪い人とそうでない人を誰が、どうきめるの?」という話の進め方に(実際は、筆者はもっと丁寧な聞き方、話の進め方をしています)、ある決まった答えを押し付けていくのでなく、相手に問いかけ、相手の考えを深めていこうという姿勢が伺われ、共感を覚えました。 書物という形式ですので、読者に考える間がないまま次の文章に進んでしまいますから、それを押し付けと感じる人もいるかもしれません。しかし、この本の本質は、相手との対話であり、相手と向き合って話をしていくような場で本領が発揮されるのではないでしょうか。
オリジナル曲ではなく、カバーヴァージョンが収録されているんですね!
懐かしめののラインナップですがそれを歌いなおしている点で新しさを感じました。
君がいるだけで/Sotte Bosse
M/山崎まさよし
部屋とYシャツと私/mihimaru GT session with 大江千里
未来予想図'U/徳永英明
あなたに会えてよかった/青山テルマ
初恋/佐藤竹善
Yes-No/Chara
世界中の誰よりきっと/織田哲郎
待つわ/茉奈佳奈
SAY YES/布施明
恋の予感/中森明菜
ガラス越しに消えた夏/大澤誉志幸
悲しみがとまらない Duet with 小柳ゆき/稲垣潤一
人生のメリーゴーランド - Piano Solo Ver.-/久石譲
聞いてみていいなー!と思ったのは CharaさんのYes-No でした。
でも通して聞いてるとあれもこれもよくなって… これは買いだと思いました。
これを説教と歪曲する人、あるいはそうとしか読めない人は、もはや心を失った人間だ。 若い人が針路を決めるのはいつの世でも一大事だ。 そのことから目をそらさず考える人、自分の人生を大事にすることから逃げない人にとっては心の奥底に語りかけてくれる本だ。 タフでなければない生きてない?いかにも。 しかし真面目でなければ、自分の生き方をその手につかめないのだ。 昔、こういう本にめぐり合えたらと思う。
以前、小田和正がTBS「クリスマスの約束」で「恋」を演奏しているのをみて松山千春の楽曲に出会い、以来このうたの深みにはまってゆきました。松山氏の澄んだトーンが残す余韻にヒロインの行間をみるようで、とても哀しいけれどきれいな情景が浮かんでくるんですよね。だから胸いっぱいのうたごころを重ね合わせられ、何度も何度もきいたり、うたったりしてきました。
そんなシンプルなうたは松山千春楽曲の魅力だと思います。「君のために作った歌」「足寄より」「おやすみ」「こんな夜は」「生きがい」・・ささやかさの中にいきることばたちが、強く優しくしみました。そして実は特別感情をこめるわけじゃなくその澄んだ音色の先に叙情をそっと浮かべる声表現だからこその、ことばの素朴な美しさ、リアルさがあります。また文節や語尾をそっとのばし、きれいに引くときの歌い方には、まるで筆の引き方の美しさをみるようです。その余韻にちょっと懐かしい日本のこころ、風景がみえてきそうだからです。
ところで松山氏のうたには、北の大地のような懐の広さだけでなく、北国ならではの寂しい影がさしたり、だからこその温かみがほのかにうまれていたりします。それがわたしはたまらなく好きです。わたしは新潟にうまれて、その凍てつく風に耳を焼きながら寒い冬を越えてきました。だから、刺すような寒さを背景に生まれた彼のうたに宿る、影や風のような厳しさ、そしてその先に見える希望の温もりと強さが、とてもこころに訴えかけるのです。でも、松山氏のうたの素晴らしいところは別に寒い土地の人間だけじゃなく、彼のうたにこころがあって、そこに人の生活の息吹やふるさとがみえるから、普遍的でどんな土地の人へもふるさとのように響いてゆくんだろうなあと思い、今作の感動に至りました。
地球上には、今、約60億人の人間がいます。その60億人の中で、今あなたが出会っている人達。その人達との出会いは、まさに「奇跡の一瞬」です。
家族、友達、恋人、親戚、同僚、先生、など、あなたが毎日出会っている人。毎日話している人。それこそ、まさに「奇跡の一瞬」です。
この本は、そのことの素晴らしさを教えてくれます。
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