バロック音楽の中でも聞きどころがあるアルビノーニのアダージョや
パッヘルベルのカノン、バッハのG線上のアリアなどが入っている
のが良いですね。
音質も悪くないし価格が手頃なのでクラッシック入門の方にもおすすめです。
イ・ムジチといえばヴィヴァルディの四季というイメージがあるけれど
こちらもBGMに良いと思います
ニコレのバッハのフルートソナタの録音は複数の共演者となされている。 その中で、カール・リヒターと競演したものは後年ドイツグラモフォン の全曲盤があるが、これは両者が若い頃の1963年の録音だ。 好みによって分かれると思われるが小学4年生の頃にテレフンケンレコード(キング)から 発売されていたのがこれである。疾風怒濤の勢いで、情熱あふれる演奏が子供心にも印象が残った。 LP盤は聴き過ぎて、レコードの音溝が擦り切れて無くなってしまった。 永年CD化を願っていたが再発売されているのを偶然知った。ドイツグラモフォンの円熟した演奏も悪かろう はずがないのだが、少年時代に傾倒したこの演奏に止めをさす。 両盤を聞き比べれば一目瞭然である。若さのほとばしるバッハに食指が伸びた次第である。
バッハの無伴奏チェロ組曲第1番BWV1007と第4番BWV1010をフルートで演奏したものです。
二コレ氏の録音は、このほかにもバッハのソナタやモーツァルトの協奏曲などいくつか聴いたことがあります。 もちろんどれも素晴らしいのですが、 この録音は無伴奏ですので、二コレ氏の音が堪能できてとても幸せな気分になります。 音色はもちろん発音もとても美しいです。
二コレ氏は、この曲を演奏するにあたって循環呼吸を行っていると思われます。 これによって、まったく無理を感じさせない、とてもなめらかなフレーズのつながりになっています。 原曲を聞きなれている方でも違和感は感じないのではないかと思っています。 フルートひいきの人間の主観では、音の間隔がひろい部分のスラーなんかは、弦楽器よりきれいなんじゃないかと、 思っていしまいます。比べてもしかたないですが・・・
自分は素人ですが、フルートが好きな方にはぜひおすすめしたいCDです。
このCDでフルートを演奏しているニコレは、元々ベルリン・フィル(BPO)の主席フルート奏者であった。BPO在籍当時(‘50〜59年)から技術的に非常に評価が高かったが、この演奏が録音された‘73年は、彼がフリーとなった59年以降、最も脂の乗った時期でもあり、約10年間に及んだリヒターとの一連の録音としてはこれがラストにあたるものである。それだけに、このバッハ(曲の一部は息子作との見方がある)では各曲目ともに非常に格調高い演奏を繰り広げている。
正直言って、私の場合、この曲を初めて聴いたのがたまたまこの演奏であり、未だ他の演奏をほとんど聴いたことがなければ、比較したことも無いので、その個性や表現について、細部まで書き留めることはできないのだが、それでも、どこかこの演奏がこの曲のベストではないかとさえ思ったりする。とりわけ、冒頭の「ロ短調」と、有名な‘シチリアーノ’を含む「変ホ長調」が素晴らしい。また、ラストに収められた無伴奏のソナタでも、ニコレはゆったりとした、それでいて緊張感の途切れることのない演奏を繰り広げている。
この演奏を聴くと心が洗われるような気がする。目を瞑れば、中世の古びた街の様子や人々の暮らし、質素な教会、祈りを捧げる人々の情景がまるで目に浮かぶようでもある。心が洗われるような演奏とはまさにこのようなことではないだろうか。
モーツァルトのフルートカルテットは、この分野唯一の名曲。親しみやすいが、聴かせるのが難しい曲である。技巧は平易と言って良く、見せ場は少ない。音色とアンサンブルの良さ・楽しさや、アットホームな雰囲気が、アピールポイントであると思う。その点で、たいていの演奏が協奏曲風であったり、どぎつい表情過剰であったり、やさしいが故にテンポが速く華麗に過ぎたり、と及第点に達していない。それらの欠点を感じさせない古楽器の演奏もクイケンを始め多種存在するが、今度はどれも同じ雰囲気で(もちろんカデンツァやアーティキュレーションの違いはおもしろいのだが)、曲本来の持つ訴えかけの弱さがでてしまい、決定盤というには、躊躇してしまう(レザデューなど素晴らしいが・・)。現代楽器では、素朴な音色のレーデル盤が、テンポも最も遅い超名盤だが、一部フォルテで音が割れるモノラル盤である。
このニコレ盤は、ニコレが尻上がりに好調である(この絶好調時の豊かな音色は、なぜかモイーズを彷彿とさせる!!芳醇な最高の音色であるし,それを捉えた録音も見事)とともに、誰も出しゃばらないアンサンブルからヴィオラなど内声部が大変良く聞こえ、その点も大変な聞き所で、発見の多い演奏となっている。録音も、デッドでなく、エコーが過剰でなく、まさに理想的な室内楽録音である。テンポも、いつものニコレより一回りも二回りも遅く、じっくりと腰を据えて、落ち着いたいい雰囲気の中、セッションを行った(お気に入りの日本での録音)ことが想像できる。pの美しさも群を抜いており、そこに音量の中心を置いているので、けっしてやかましくならない。繰り返し聴いて疲れないどころか、何度でも聴いていたい演奏なのである。1926年生まれのニコレは、若き日のリヒターらとの協演の頃(ベルリンフィルをやめた1957年頃から60年代半ば)が彼の絶頂期であると信じているが、バウムガルトナーとの管弦楽組曲第2番の新盤(1978)と並び、熟年となったニコレの、これは代表的名盤である。
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