一般の内科外来ではこれ一冊で十分でしょう。実際の症例(糖尿病のある場合、高齢者など)に対する処方例も複数提示されていて分かりやすいです。基礎知識、初級、中級、応用編という順序で章が進んでいくのですが、共同執筆のため重なる部分が多く、これを省けばおそらく2/3に圧縮できると思います。まあ、同じことを何回も復習できていいとも言えるんですが。医学書のお決まりですが、定価¥3000+税は高いので☆を一つ減らしました。
私自身も前々からコレステロール値が基準値よりも僅かながら高く気になっていましたが、この本を読んでいろいろな病気について知ることができ非常に勉強になりました。 狭心症や心筋梗塞、心不全、脳卒中などよく聞く病名ではありますが、その病がどのように引き起こされていくのかもよく分かりました。
とにかく怖いのは動脈硬化です。その切っ掛けを作ってしまうのがLDLコレステロールなのですが、本書では専門的な分野の著者が見事に解説してくれており、改めてコレステロールとは何かを知り得ました。
私たちは健診などで数値を気にしたりしますが、その危険性の目安となるような数値についても載せられており、いろいろと参考になりました。
血管に関する病はたくさんあります。がんに次ぐ死因でもあります。動脈硬化の恐ろしさを踏まえ、コレステロールの正体を学ぶことができる良書だと思います。
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