一澤信三郎帆布物語 (朝日新書)
老舗カバン店で起きたお家騒動と、伝統を守ろうとする人たちの想いを描いたルポ。まるで良く出来た脚本の昼ドラマを見ているように見事に起承転結がまとまってハッピーエンド!なので読んでいて気分がいい。帯にも「泥沼」「骨肉の争い」なんて入れているあたり、妙にドラマっぽさのある本だ。
ただ、信三郎側から一面的に描かれている分、ルポではない。もの言わぬ悪役・長男には長男の言い分があるはず。なので、本書はあくまで信三郎物語として読むべきだろう。
ポーター(porter)・スモーキー・フラップショルダー
A4サイズぴったりで、A4の紙をクリアケースに入れたりすると、蓋が軽く浮いたりもしますが、ベルクロ止めなので、無問題です。
厚みがあるので、折りたたみ傘を入れて、書類を入れて、財布その他の細々としたものを入れて、、、と、かなりの収納力があります。
なんといっても、シンプルで飽きのこないデザインです。
カバンの達人
前著「鞄が欲しい」が楽しい(読んでいて楽しい)本だったのに、今回はそうでもない。僕にとっては「鞄が欲しい」の中のつまんなかった箇所を取り出した感じに見える。
ドクターKとか変に謎めかしている人については結局人となりが伝わってこない(知っている人が読めば面白がるかも知れませんが、それでは世に出す意味がない)。
ただし、作り手の人を記述している箇所はそこまでひどくはないです。お金があれば頼んでみたいという気持ちにさせます。
(ただし、お金をためて頼みに行こう!という気にまではさせてくれません。)
結局は、文における描写力がちょっと弱いのかな?
鞄のイラストは眺めているだけで気持ちよくなるぐらい描けているのですが。