ヘイ・ジュード◎イエスタデイ
最近,山下さんのギターを聴きはじめて,ファンになりました。ビートルズのメロディーのよさが際だち,かつメロディーやリズムだけでは表現できない原曲がもつ雰囲気を,とても上手に再現していると感じました。細やかなニュアンスのある音といい,それらを組み合わせる技法といい,やっぱり独特な音楽だと思います。ところで,山下さんはまじめ一辺倒な人かと思っていましたが,イエローサブマリンとかハードデイズナイトとか,まじめな顔したユーモアが端々にみられて楽しかった! しっかり耳を傾けてしまうので,BGMには向きません。
涙の乗車券
カーペンターズのその後の歩みを考える時、このデビューアルバムこそが、最大の異色作ということになるでしょう。後には聴いている者がベスト盤を聴いているような気分になってしまうほどヒット性のある曲を並べ立てたアルバム作りをするようになるカーペンターズですが、ここではアルバム・アーティストとしての自己主張を強く持った凝りまくったアルバム制作を展開しています。
カーペンターズの持つポップ性というものは、彼らの元来の持ち味というよりは、このアルバムに続いて出されたシングル「Close To You」の大ヒットに伴って、彼らが意図的に身につけたものなのでしょう。このデビュー・アルバムをそのことを教えてくれる貴重な作品集で、まるで公式デビュー前にまったく別の音楽スタイルをやっていたミュージシャンの未発表音源を後から聴いているようです。「Yesterday Once More」や「Top Of The World」を聴いてカーペンターズを好きになった人は、決してこのアルバムを真っ先に買ってはいけません。
STEEL BALL RUN スティール・ボール・ラン 18 (ジャンプコミックス)
前巻で謎だった大統領のスタンドが更なる謎を呼ぶっ!
読者も、登場人物と同じ目線で謎を投げかけられている!
何だ、この攻撃はっ?!
はさまったら消える?
単行本中盤で、ディオが、後半でジョニイが大統領スタンドの説明を
作者の代わりにしてくれる。
そういう事か!
恐るべし大統領のスタンド。
時間をとめる「ザ・ワールド」よりも強力な技だ。
連載で読んでたらイライラしてしょうがない内容ですw
HELP! - 4人はアイドル
このアルバムはサウンドトラックを名乗りながら映画に使われた曲は#1から#7までの7曲のみである。本来の意味でのサウンドトラックならアメリカ編集のヘルプ!こそがふさわしい。(ジェイムスボンドのテーマから始まるやつだ!)しかしながら映画自体がナンセンスコメディーのドタバタ劇で、ビートルズを見るためだけにあるようなものなのであまりサウンドトラック云々は意識しないほうがいいかもしれない。肝心のアルバムの内容であるが、トータル性は微塵もないが隠れた名曲が多いアルバムとしても知られている。ビートルズの全曲のなかでも最も有名なイエスタディは、このアルバムの中の単なる一曲にすぎない。ウィングスのライブでもプレイされたポールお気に入りの夢の人や、ジョン自身は大嫌いなイッツオンリーラヴ、いかにもビートルズらしい恋のアドバイスなど決してイエスタディだけのアルバムではないのだ。カバー曲のディジーミスリジーもライブでプレイした程のジョンのお気に入りのナンバーだ。編集盤だけでなくぜひこういうアルバムも聴いてもらいたい。
青春の輝き ~playsカーペンターズ
カレン・カーペンターの深くて温かいヴォーカルが皆の心に息づいていますので、そのレパートリーをフルートで演奏するとなるとBGMのように聞こえてくるのでは、と一抹の不安を隠せないまま、聞き出しました。
高木綾子は、カレンの歌のフレーズをとても大切にしています。収録当時、東京芸術大学4回生でしたが、過去のコンクール優勝歴同様、安定した演奏を聴かせてくれました。ポップスとクラシックとは伝えるべき感性がことなるように思いますが、抒情的な曲とフルートの相性はとてもいいですね。音色もいいですが、フレージングの歌わせ方に感受性の素晴らしさを感じました。
若い方もよく知っている「青春の輝き」、ボサ・ノヴァタッチの「マスカレード」、カーペンターズの編曲を大切にした「涙の乗車券」、そして今も多くの人に聴かれる「スーパースター」「イエスタデイ・ワンス・モア」「遥かなる影」、深い音色が印象的でフルートによく合う「愛のプレリュード」「ハーティング・イーチ・アザー~ふたりの誓い」「動物と子供達の詩」など愛してもやまない名曲の数々を堪能しました。
センチメンタルな気分にピッタリの「雨の日と月曜日は」も良い演奏でした。ストリングスとフルートのからみも美しく、中間部のジャジーなフレーズの処理も巧みでした。もう少し陰影がつくとこの曲の深い意味合いがでるのですが。
惜しむべきは「ア・ソング・フォー・ユー」の冒頭の畳み掛けるような切ないフレーズにもう少しパッションが欲しかった気がします。表現力のある奏者ですので、より一層感性の研ぎ澄ましを願いたいと思っています。