ベートーヴェン:ピアノソナタ第17番&第21番&第26番
父親が、ベートーベンのピアノソナタが大好きで、私が幼いころから家の中にベートーベンは溢れていました。
そういう休日をふと懐かしく思い、購入しました。
CDって、ホント安くなりましたね。
この演奏のレベルで。
音楽には素人なので、演奏内容については割愛します。
ベスト・クラシック100
最近この手のクラシック・オムニバスというか、良いとこどりのコンビレーションCDを良く見かけるようになりました。人気があるせいか、いろんなのがあり、いざ買おうとすると選ぶのに迷ってしまいます。私も迷った末、曲目数に比して価格の安いと思ったこの作品を買いました。お徳ではあるのですが、やはり細切れであることに変わりありません。BGM用としてならお勧めできますが、じっくりと味わうべき音楽を、時間を惜しみながら聞いているような気分に襲われました。クラシック音楽を楽しむ、という行為には遠いかもしれません。サンプル集といいますか、そんなおつもりでお考えになられた方が良いと思います。
ベートーヴェン:ピアノソナタ第8番&第14番&第23番
ギレリスは疑いもなく最高のベートーヴェン弾きの一人である。彼の弾くベートーヴェンは硬質で水晶のような輝きを持ち、繊細でありながら力強い。まさに「鋼鉄のピアニスト」の異名にふさわしい演奏揃いである。このCDは72年から没年85年までにギレリスがドイツグラモフォンのもとで録音を続けていた全集から、「悲壮」「月光」「熱情」の所謂三大ソナタを抜粋したものである。ギレリスの突然の死により全集は完成することなく終わってしまいましたが、堅牢で強固なギレリスの精神が遺憾なく発揮された演奏だと思います。特に私が大好きな「月光」は、厳寒の日の夜空に浮かぶ月のような第一楽章から、嵐のようでそれでいて透明感の損なわれていない第三楽章まで、本当にギレリスならではの名演です。ギレリスのベートーヴェンソナタには、60年代のライブ録音もあり、こちらの迫力もまた素晴らしいものがあります。この演奏を聴いて興味を持ったら、是非聴いてみてください。
ベスト・ピアノ100
「ビギナー向け」との評価が多い本コンピレーションですが、むしろ、マニアや年季の入ったクラシック・ファンにこそおすすめでしょう。「調子のよい鍛冶屋」「かっこう」「夢」など、名曲なのにあまりすすんで聴く機会の無いものが揃っているのも◎。
ただ、長尺曲の一部抜粋形式だけは何とかして欲しかった・・・。
エミール・ギレリス もうひとつのロシア・ピアニズム 著者:G.B.Gordon 訳:森松皓子(単行本)
私の大好きなピアニストのひとり、
エミール・ギレリスについての評伝です。
偉大な音楽家であった彼の評伝は、意外に少なくて、亡くなられてから
長く経ったような、そうでないような不思議な時間感覚のまま、
聴き手の多くが生きているせいもあって、
逆にあまり多くの紹介をされないで来た気がします。
他の方も挙げておられますが
彼の未完成のベートーヴェン・ソナタのチクルスや
ブラームス・グリークなど
未だ録音を聴けば素晴らしいピアニストであるのに、
彼の演奏が聴かれなくなってしまうのはもったいないので、
多くの人に読まれ聴き手が増えたらいいなあと思います。
私は、ギレリスの強靭な技術を、粗野な印象で受け取ったことはなく
単純に、ダイナミックな演目の出来が良くて、代表的とされているだけで
プロコやスクリャービンなどもいいだろうと思います。
もちろんショパンやシューマンも。でも、CDセールスの現場は
私たちにそのような演目での彼を引き合わせてくれなかったとも
思います。今後、そのような他の演目を弾く彼とも、再会する契機になったら
とっても嬉しいのですが。
全編賛辞(不当な賛辞ではないのです、たぶん)なので
ほかの評伝とも合わせてご覧になると、面白いのかもしれません。
ギレリス自身が寡黙で優しい、自分をひけらかさない
方だったので、意外と一般のファンは知らない事が
多いので、面白く読めます