テレビアニメ『ぼくらの』DVD Vol.1
今、アニメはかなり迷走を続けていると思います。
深夜に大進出をし続ける単クール萌えアニメと、
視聴率の為といわんがごとく放送クールを延ばし続けるメジャーアニメの二極化・・・。
一昔前に夕方でもマイナーアニメが放送できた時代があったことが逆に信じられません。
何よりも、キャラクターがどのアニメを見ても統一されすぎてて、もはや分別すらできなくなっていると思います。
そんな中、割と早めな深夜帯に放送を開始したアニメがこの「ぼくらの」でした。
このアニメは、まずキャラごとにきちんと描き分けができており、アイデンティティーの土台がしっかりしています。
また、ほぼ登場キャラが中学生だというロボ物の王道を踏まえながらも、決して物語としての主張性のあるキャラ(説教くさいキャラ)は殆ど出ません。
どちらかというと、かなり自己顕示欲のあるキャラばかり。
そこに、中学生として存在のリアル感がある人物像が潜んでいます。
これは、美少女でまずキャラと作品のベクトルを定めようとする最近の新作アニメとは、明らかに一線を画すコンセプトといえます。
そして、展開が進むごとに、全員が逃げる事のできない「死」を突きつけられた時の心情変化がまざまざと描かれることになります。
少し雑になってしまう回もありますが、全体的にはやはり達観で「死」を見つめているかのような心情では決して描かれない所にむしろ好感が持てます。
心情描写は物語の核であり、作品の空気も決定付けます。
むしろ、この作品の大半の要素はこれに尽きるでしょう。
この作品が最後どのようなベクトルで終局点に到達するのかは未だにわかりませんが、
私はこの作品を最後まで支えたいと思います。
テレビアニメ『ぼくらの』DVD Vol.6
一話ごとに「プレイヤー」が命と引き換えに自分達の守るべき地球を守り通す。
この巻ではモジとアノ・マキがプレイヤーとなって、彼らの大事な守るべきものの為に戦いを貫き通します。
「ぼくらの」に登場する少年少女は一人一人の生き方がとても複雑なので、興味深く彼らの人間模様を観察させられます。
何気なく口にするステーキの肉も、もしモジやアノのように、誰かの幸せの為に命を差し出したものだったら(そうだと考えたい)、僕らはそれを喜んで美味しく頂くしかないのでしょうね。
ぼくらの 11 (IKKI COMIX)
衝撃的で、とてつもなく過酷なテーマを用いながら、ただの残酷な漫画で終わらず、たくさんの事を考えさせられた漫画でした。
過酷な条件のなか突き付けられる、自分の命と、自分の地球と、相手の地球という存在。
天秤にかけて良いのか、それすらわからない。
パイロットは、所詮はちっぽけな存在で、それでも大切なものを守れる力を持っている。
コエムシの言葉が印象に残っています。
それは不幸なのか、為す術もないよりも幸福なのか。
でも守る為には多くの犠牲の上に立たなくてはならない。
この事が最後の戦いでは特に強く描かれています。
表紙を見るたびに胸を締め付けられるような思いがします。力強く描写されたウシロ君の表情、空の青、みんなの笑顔。泣いてしまいたくなります。
テレビアニメ『ぼくらの』DVD Vol.8【最終巻】
最初なんて残酷なアニメだろうと思いました。
でも、少しずつ見ていくうにちに、これは戦時中の特攻隊の話だなと思いました。
一人一人にかけがえのない人生があり、それでも戦いに巻き込まれて逃げられない
狂気、強制的志願に近いものがると思いました。
その中で少年少女達が一人一人が覚悟を決めていく、その中で死にたくないという葛藤もあり、
残した家族の事を思い、敵は悪者ではなく敵にも自分達と同じ守りたい家族がいて、絶対服従しなければいけない存在がいて
まさしく戦時中の特攻隊の話そのものではないかと思いました。※ちょっと腹立つが戦争儲けてる奴がいたりそれも現実どうりだ。
少年少女が入りやすいロボットアニメで、それを表しているのではないかと思いました。
命の大切さ、儚さを表している作品だと思います。
ただ残酷なだけではない、二度と同じ過ちを犯してはならないと
もっと身近なリアルさで訴える作品だと思います。
エンディングはもうちょっとと思うところもありましたが、
あえて見た人それぞれに思いをゆだねたと思えばこれでいいんかも知れないとも思ったりもしました。
製作者の思いが伝わる心に残る作品だと思う。
見かけの残酷さにとらわれないで是非見ていただきたい。
少女自転車解放区 (WANIMAGAZINE COMICS)
自分が知っている自転車好きな漫画家やイラストレーターは
かなり網羅していました(大友克洋がいないのが残念)
イラストは大半が描きおろしで鬼頭莫広の漫画まで付いてくる
贅沢な内容です、自転車という描くのが難しい題材ですが
寄稿者が愛車を描いているので力作が多いです
自転車に興味が無い人にはピンと来ないかもしれませんが
皆さんすごい自転車に乗ってます
タイトルに偽りなく少女がたくさんでHなイラストもあって
買って良かったです