妖怪HUNTER (BUNCH COMICS)
@バンチの新創刊の目玉の一つとして諸星大二郎氏の短編を井上淳哉氏がリメイク・中篇化した作品です。
画力・演出力は文句なしの井上氏ですが、逆に氏の妖怪ハンターを読むことで諸星氏の原作の恐さがあの不安定なペンタッチと、漫画より挿絵に近い朴訥としたキャラクターデザインに有った事が改めて解かりました。
比較される事を百も承知でチャレンジした井上氏の本作も、単独で読めば充分面白く、原作には無い挿話では駅の階段でカメラを弄っていた稗田先生が痴漢と間違えられる所などは少しニヤリとさせて頂きました。
鬼踊りをストロボアクションと見開きで詳細な背景と共に描いたクライマックスシーンは素晴らしいです。
手塚作品などと比べて、諸星作品はストーリーも重要ながらより絵が重みを持っているので、リメイクをするには敷居が高いでしょうし、実際出来た作品を見て我々も色々文句を言うでしょうが、それでも若い作家さんが諸星氏をリスペクトして困難なリメイクに挑む様子は個人的には嬉しい事だと思います。
BTOOOM! 8 (バンチコミックス)
この巻のメインは仲間だったはずのキャラとのバトル。そして悲しい別れ。
読者は神の視点で見ているから主人公を信用できるけど、ただ脇に置かれていただけのサブキャラ
にはそうは思えなかったんでしょうね。自分の知らない所で話が進んでいくって怖いですから。
信頼は数日では築けず、何事も気づかいと根回しが大事と思わされる話でした。
今回はほとんどおっさんの話で、遂にヒミコのエロシーンは全くなくなりました(笑)
BTOOOM! 01 (BUNCH COMICS)
サバイバルゲーム、BTOOMをしていた主人公が現実にそのゲームに強制参加させられてしまう、武器はタイプの違う爆弾。
主人公が天才肌なので少し取っ付きにくい所もありますが推理戦や展開はかなり引き込まれます。
GANTZやバトルロワイアルが好きな方にはぜひ一読して欲しい新作です。