1/100 アーマード・ファクトリー (超時空要塞マクロス)
当時、今井科学からリリースされていたキットの再販ですが、ベースのみのキット「マクロスファクトリー」と異なり
流通数も少なかったらしく私も当時見た記憶がありませんでした。当キットと「マクロスファクトリー」のキット化にあたり、
スタジオぬえが設定をおこしキット化されてます。
キット内容はマクロスファクトリー2セットと1/100アーマードバルキリー、デストロイドトマホークです。
近年の再販でもデストロイドトマホーク単品商品の再販はみかけますが、1/100アーマードバルキリーは1985年当時今井科学が経営不振
のためマクロス関連の金型をバンダイに売却しバンダイ製としてのキット第一弾のラインナップには含まれてたものの以後再販されていなかった
キットです。(なお、付属の1/100フィギュアは後に版権元のランナータグをはずし今井科学でアニメフィギュアセットとしても販売されました)
キット自体に関しても当時と同じ感覚で組み立て可能です。(ただし、パッケージや紹介写真に掲載されているゲートオープンや半空きは加工が必要です)。ゲート2のデカールも付属してますが壁パーツはゲート1のモールドがあるので注意が必要です。(当時ゲート2の壁パーツがあったかは不明)。
マクロス生誕30周年記念として再販された今回のキットはプレバリューの高いキットですしスキルの向上したモデラーであればさらに楽しめるキットかと思います。
当然ながら接着、塗装が必要なキットです。
太陽の牙ダグラム DVD-BOX Ⅰ
のっけから主人公メカ=ダグラムが朽ち果てて擱座している
衝撃のシーンから始まる本シリーズは、
実に全75話からなる恐らくはサンライズ最長のオリジナルロボットアニメとなります。
時に1982年くらい。
世間はガンダムブームと言う名のガンプラブームに明け暮れておりました。
自分も近所の模型店やおもちゃ屋が入荷する日をすべて暗記し、
学校帰りには巡回してジオングだのリックドムだのを入手しては狂喜乱舞していたものです。
しかしガンダムの後にガンダムはあらず。
いや、富野監督とサンライズはその後もロボットアニメを作り続けたのですが、
『伝説巨神イデオン』の紡ぐ物語に衝撃を受けたり『聖戦士ダンバイン』世界観に驚き覚えたりしても、
「ガンプラ」的な気分は全く埋まらなかったのです。
そんな中、砂と鉄と硝煙の匂いを携えて登場したのが『太陽の牙ダグラム』。
第1話の放送の後は、全国のSAK(スケールアニメキット)がことごとく擱座させられ、
汚されまくられたであろう事は言うまでもないのでした。
そんな『ダグラム』物語は実にハード。
デロイアという架空の惑星を舞台に、第二次大戦中に欧州諸国が行なっていたであろう、
植民地政策をシュミレーションするという、ガンプラ小僧とは真逆の世界。
けれど主人公クリン・カシムの属する独立愚連隊・太陽の牙の仲間たちは、
どこか幼さを残した気のいいおっさんたちで、そんな憂鬱な戦況を、
ナハハがははと笑い飛ばして駆け抜けていくのです。
そこには少し背伸びをしたい中坊が憧れた大人の世界があったのかも知れません。
太陽の牙ダグラム DVD-BOX III <最終巻>
個人的にダグラムはとても気に入っています。
本放送当時、子供だった自分には、メカが今ひとつ格好悪く見え、作品内容も難しく、
次回予告の際に流れる「Not even justice,I want to get truth 真実は見えるか!」
というフレーズだけが強く耳に残った作品でした。
しかし、恥ずかしながら30歳を超えて「真実とは?」という壁にぶつかり、
このダグラムを思い出して、ついつい全75話をイッキに見てしまいました。
戦死した友のために、命令を無視して私怨で動く兵士(主人公達にとっては敵側)、
レイク・ボイドの対話路線、フォン・シュタインの信念、カルメルの造反、ラコックの策略、
一部稚拙な戦闘シーンや作画崩壊、放送が延長されたせいもあり、間延び感もありますが、
主人公達ばかりをクローズアップせず、単純な善悪が存在しない。
思想や政治的駆け引きという面で、とにかく随所に見るべきものがありました。
いずれブルーレイBOXも発売するのでしょうが、
アナログ放送時代の作品に対し、高画質だとか高音質だとかは望みません。
オマケやBOXを小分けにしたりする小細工も望みません。
とにかく今後2度とは作られない作品でしょうから、保存用として
全75話&映画版をBD5枚組位の小さなBOXで出して欲しいです。
(DVDを超コンパクトな収納BOXでも構いません)
※商品ではなく、あくまで「作品の内容」に対しての星5つです。
大河原邦男 DOUGRAM & VOTOMS DESIGN WORKS (A collection―Mechanical design works series)
ダグラムとボトムズ。「売れ線狙い」とは懸け離れた2つのメカは
今見てもデザインの完成度は抜きん出ている。
それは、メカ・デザイナーのこだわりと
スポンサーの意向、演出側の意見などが何度も繰り返され
練りに練ったデザインだからだ。
約20年前に刊行されていた『デュアルマガジン』には
裏設定資料から、コンセプトデザインまで多数収録されていたが
今回初めて見るものも多く、徐々に形をなしていくのが見えて面白い。
(ダグラムのリニアガンが後からスタッフがデザインしたものとは)
大河原氏は必ず、立体化される事を前提にしてデザインしているので
プラモデルの改造&仕上げの参考にもなる。
派手さは無いが、デザイナーの自己満足で終わっていない
メカは作り手や見る側の、イマジネーションを発展させ
応用がきく置く深い物だ。
太陽の牙ダグラム+装甲騎兵ボトムズ (サンライズ・ロボット漫画コレクションvol.2)
「太陽の牙ダグラム」、本作のコミカライズは講談社「コミックボンボン」に掲載された「森藤よしひろ」版がファンの間で有名だが、秋田書店版テレビマガジンとでも言うべき「冒険王」紙上でも、幾多の有名ロボットアニメのコミカライズを手がけてきた「岡崎優」によって連載された。
当時約一年半の長きにわたり放映されたアニメ版にあわせ、コミカライズ作品としては異例の長期連載となった本作は発表より四半世紀の時を経て、ついに初の単行本化を果たした、これもサンライズという企業のもつ実績のなせる業と思うが、漫画の歴史の影に埋もれたコミカライズ作家達の作品がこういう形で世に出ることは、漫画界全体にとっても一漫画ファンにとっても喜ばしい事だ。
また、雑誌の版形が異なるため、単行本化が危ぶまれた「装甲騎兵ボトムズ」も同時収録されたことも喜びに拍車をかける、
(ところで当時から気になっていたのだがダグラムの最終回のナレーション「そして牙をもつものはみんな死んだ、」「新たに生きるための死であった」は、森藤版でもつかわれており、アニメ版最終回には存在しない、ひょっとして脚本の準備稿に存在していたのだろうか?どなたか詳しい方、ご教授願いたい。)
ダイターン3、ザンボット3もまさかの復刻をはたしたこの上は、おなじく冒険王(後にTVアニメマガジン)に連載されたサンライズ作品、愛沢ひろし版ザブングル、杉山たかゆき版ダンバイン、エルガイム、アオキリン(シュン・タロー)版バイファム等も是非復刻して欲しい。(サンライズ作品ではないが増田ジュン版マクロス、オーガスも是非、)
雑誌内での人気に係わらず、TV放映とともに終了するのが運命のコミカライズ作品たち、こうして初めて単行本化されたことで「新たに生きる」事となったのだ。
「この度の復刻企画に尽力された方々、および時を隔てても魅力を失わぬサンライズ作品、そして数十年ぶりに本シリーズの表紙イラストを描きおこしたベテラン作家の先生方に敬意を表します。」