KADOKAWA世界名作シネマ全集〈第12巻〉山田洋次監督セルフ・セレクション「家族」「幸福の黄色いハンカチ」
このシリーズを1巻からずっと購入してきている関係で、この商品も購入しました。
正直、山田洋次監督というと「寅さんシリーズ」というイメージが強かったのですが、
(寅さんシリーズも1作としてまともに見たことが無い初心者…)
折角購入したのだからと腰を据えてこの商品に収録されている「幸福の黄色いハンカチ」
と「家族」を初めて鑑賞しました。…素晴らしい。
個々の作品の良さは改めて私のような者が語ることでは無いのでしょう。
それに加えて、爽やかな「幸福の黄色いハンカチ」と重い「家族」の組み合わせが
素晴らしいと思います。2本続けて見てしまいました。とてもいいバランスです。素晴らしい。
個人的にはこのシリーズの中で最もお勧めしたい一冊です。
このシリーズのいいところは、こういうあまり触れたことのないジャンルにも
まんべんなく触れられるところでしょう。
幸福の黄色いハンカチ デジタルリマスター [DVD]
約30年前の名作「幸福の黄色いハンカチ」では、山田洋次監督と、高倉健、倍賞千恵子、武田鉄矢、桃井かおり出演によるもので、それを後年経ってから観たのですが、なんか爽やかで清清しく、そして、風に吹かれてキラキラと黄色にはためく沢山のハンカチにより、このうえないシアワセを運んできたところが強く印象に残っています。
今回、そのアメリカ映画としてリメイクされたのですが、原作の韻はしっかりと踏んでおり、それをアメリカバージョンにして、少し現代風にアレンジしたものとなっています。
主演のウィリアム・ハートは、今まで主だった映画の主演はなかったと思いますが、健さんと少し違ったイメージではありますが、角ばったところがなく、マイルドで優しさを包み込むような感じになっています。
クリステン・スチュワートが出演することにより、このリメイク版は、瑞々しい青春のフレッシュ感が漂ってきているようです。
なんと、桃井かおりがチョイ役で出演しており、その洒落っ気に懐かしみを感じるところかもしれません。
ストーリーとしては、捩れたところがなく、概ねがストレートで純朴さを全面に出しており、それを自然に感じ取るように観るのがいいと思います。
今の映画では、二転三転するようなドタバタにより視聴者の感情がゆすぶられ、それを映画の醍醐味とするものが散見しますが、この作品のように素直に微笑ましいシアワセ気分を味わうのもいいと思います。
幸福の黄色いハンカチ [DVD]
この映画が公開された昭和52年というと、もう30年近く前になる。高倉健も倍賞千恵子もまだ若い。北海道の炭鉱町、夕張で働く武骨な男を演じる高倉健、スーパーのレジーで働いていた倍賞千恵子が見初められ、二人は結婚する。幸せな結婚生活なはずが、妻の流産に腹を立て、飲屋街でつまらぬ喧嘩。当たりどころが悪くて相手が死亡。過失致死で10年近く懲役をくらう。面会に来た妻に、離婚届を渡し、いい相手がいたら再婚してくれと心にも無いことを言う。このあたりの倍賞千恵子の演技は抜群。やがて、出所となり、まっすぐ札幌に行き、職探しするか、ちょっとだけ夕張により、妻がどうなったか、再婚したか、様子を見に行こうか悩む。その上で、まだ1人で待っていてくれるなら、鯉のぼりの紐に黄色いハンカチをつけておいて欲しい。ついてなければ、そのまま去るというハガキを出す。こんな純愛物語、昨今の日本で成立するのだろうか。でも、こういう感覚は極めて日本人的とも思う。高倉健がぴったりの役柄だ。どなたかも書いていたが、出所後、食堂に行き、ビールとラーメンを頼む。それを食べるとき、飲むときのなんと美味そうなことか。聞くところによると、健さんはこのシーンのため、相当長い間、食事を制限していたらしい。武田鉄矢と桃井薫が道中に加わり、夕張まで同行するが、この二人のキャラクターもよかった。また、特別出演で出ていた渥美清も好演だった。現代で、こんな純愛物語は「韓流」でなければ成立しないのだろうか。とにかく、日本映画の名作の一本であることだけは確かです。
密月世界旅行
ケルカンこと木村恵子の3枚目で最後のカバー アルバム。
12年ぶり?の再リリース。
前作の「チ・ケーロ!チ・ケーロ!」が恋愛がテーマなら、このアルバムはハネムーンがテーマ。
曲目もブラジルのボサノバからフランスの映画音楽へ。
エール フランス機の「… Bon voyage」の機内放送で始まる。
もう20年も傍らに置いて湯水のように聴いているけど、「Will You Marry Me?」と「シェルブールの雨傘」が伸びがあって好きかな。
木村恵子名のアルバムはどれを聴いてもつらい気が・・。だけど、「チ・ケーロ!チ・ケーロ!」とこのアルバムは名盤です。
幸福の黄色いハンカチ [Blu-ray]
1977年10月1日に公開され第1回日本アカデミー賞を総なめにした、この作品だが、もちろんタイトルは知っていても正直なとこ、ストーリーは知らなかった。(世代が少しズレていたので)
そこで、あのコンビ復活でのリバイバルという事で、ワクワクしながら観ていた。
しかし…
最初の一時間くらいは間延びしてて、けっこう退屈だったのだが…
出てきました、待ってました、夏川結衣登場!
そこからは阿部寛と夏川結衣の世界へ突入。
粋な、はからいで武田鉄矢、倍賞千恵子の友情出演。草笛光子や遠藤憲一が脇を固める。
そしてラストは…
思い出だけで生きてきて臆病になってしまった男(阿部寛)の背中を堀北真希が押してやり、二人の世界は見事に完結した。
‥そして、この物語はまた次の世代へ引き継がれていくのだろう。