浮浪雲 [DVD]
待望のアニメがやっとDVDで発売されました。
最近の原作に馴染んだ方は「絵が違う」とお思いになると思いますが、このアニメは初期の原作のイメージをうまく表現しています。原作コミックでは3巻の「反抗期」「死すとも帰らず」を下書きにしています。龍馬(コミックでは竜馬)は原作版のほうが実物に近いですが・・・
山城新伍の浮浪雲は、はじめは違和感がありますが、慣れると「女好きの遊び人だけど実は白馬童子」の彼のイメージと重なり、またその演技力からぴったり感じます。うまいと思うのは脇を固める声優陣で、白石冬美:お花、八奈見乗児:渋沢先生、雨森雅司:欲次郎は、今原作を読んでもこのイメージが浮かびます。
また最近のコミックでは無くなってしまった仕込みを抜いて戦う雲の動画は、何回見てもうっとりするようなカッコ良さです!
CG映像に慣れてしまった今日、こういう手書感満載な独自の雰囲気のアニメも楽しいですよ!
江戸・職人尽百景
大好きな作家・村野守美さん。それなのに、読み方が「もりび」だなんて、今回初めて知りました。
なんてことはさておき、やっぱり上手い! まるで映画を見ているような動きのあるカメラワークで
ぐんぐん物語に引き込まれてしまいます。文句ばっかり言っている頑固なご家老も、融通の利かない
たんす職人も、気がつけば大好きになっていました。
50ページで1話完結、全5話収録で、読み応えありました!
帯で西田敏行さんが(これまた大好きな役者さん)「役者もこうありたい」と書いてらっしゃいますが、
私も仕事をする一人として、見習いたいところがたくさんありました。
読んでよかった。感動して背筋がしゃんとする漫画です。
ユニコ 魔法の島へ [DVD]
ユニコ原作コミックは火の鳥と対比される事が多いが、第2作は手塚のシノプスを大きく逸脱した村野守美色が濃く、不気味な悪役が存在感を醸し出しています。映画公開当時のパソコン通信の掲示板ではコミック原作派からはブーイングの嵐。その後、親に連れられてオリジナルアニメとして見に行った、いわゆる「幼児だった派」からの感動で涙した体験から名作だったとわかる、いわゆる「2006年末発売のPS3の筐体」のような運命のアニメ。コミック手塚全集、黒本、にて「ユニコ魔法の島へ」のシノプスが講談社手塚全集(手塚全集黒本386)の第386巻「別巻・手塚治虫シナリオ集」に手塚治虫氏自身のテキストで掲載されている。 上記書籍テキストで読むと、リボンの騎士を思い出しました。濃厚な手塚色がまた楽しい。また2ちゃんねるスレタイ検索で「ユニコ魔法の島へ」と唱えると、西風さんに合成音声で励ましてもらえるかもしれません。
高村光太郎・智恵子―変わらぬ愛をつらぬいたふたつの魂 (小学館版学習まんが人物館)
あまりにも早い時代に芸術家を目指して試行錯誤を繰り返した高村光太郎。
家と男性社会の中に真っ向から対決して光太郎と恋に落ちる女性、長沼智恵子。
この二人の出会いと別れと伝説の物語です。
家も社会からも自由となり光太郎と結ばれる智恵子ですが
家の没落、そして自分の才能を思い悩んで次第に家からも芸術からもがんじがらめになっていきます。
そして最後は狂気におちいります。
自分の芸術の事しか頭になかった光太郎は初めて智恵子の事を考え
その死後も彼女に縛られます。
そしてその二人の生涯と愛は一つの芸術となり伝説となりました。
そんな二人の物語です。
20世紀初頭の日本の風俗が良く描かれ、芸術に運動に生きた若者達の息吹が感じられる漫画です。
子供向きではなく大人向きでもあります。
高村夫妻の生涯に興味を持った方、大正時代の芸術運動に興味のある方は
読んで損はありません、お勧めです。
ユニコ 魔法の島へ [DVD]
私も他の方と同じように子供時代に何度も見た作品です。
トラウマというか悪役の怖さ、不気味さが印象的だったのですが
大人になってからたまたま見る機会があり、本当の意味でこの作品のよさが解りました。
話の内容はたしかに怖いのですがそれ以上に、大人になって欠けた物に気づかされます。
後は、子供時代は怖さで全く印象になかったEDが泣けます。
EDロールにボロボロ泣いたアニメは初めてです。
ぜひ昔見たことのある方はもう一度見てみてください。
見た事がない方も些細な事ですが、本当に忘れていた大切な何かを教えてくれる現代では無い作品なので、ぜひ手にとってほしいです。