たとえばぼくが死んだら~森田童子ベスト・コレクション
「たとえばぼくが死んだら」。字面だけだとなんて強烈な歌詞だろう。「たとえば」という言葉でくるんでいるとはいえ、その後には「ぼくが死んだ後」の世界が、彼女のデリケートな声で語られていくばかりだ。
それにしても、そんな夢ともうつつともわからないような歌をくるむサウンドがとても優しい。例え歌詞が生を離れていこうと志向するものだとしてもこの美しい伴奏に癒される。彼女の切ない歌を暖かく見守る編曲者の視線さえ感じるほどだ。
これは今の見かけだけ優しそうなヒーリングミュージックなものよりもっと質が高い、人生そのもののを癒すものだと思う。
ぼくたちの失敗~森田童子ベストコレクション~(CCCD)
森田童子は僕と同じくらいの年なんだけど、ずっと、正直、男なんか女なんかもよく知らなかった。
いや、声を聴けば、これは女性だと思うんだけど、その写真の様子があまりにも声とあわなくって。。。それもなんだか、ボーイのような写真で。
ま、とにかく、何とも言えない素敵な女性です。
そのベストアルバム。
何と言うかな、山崎ハコの様などうしようもない怒りを伴う寂しさではなく、浅川マキのどこか社会に斜に構えた気負いはない。カルメン・マキの不良じみたふてくされ、そんなふうもない。
うーん、この歌は、この声は、これらほぼ同世代の「フォーク」と違う。
消え入りそうで、でも、ひた向きに優しい。今の僕にはえもいれずしみるものがあります。
破壊事故―失敗知識の活用
本書は、飛行機/原発/船などの様々な破壊事故事例を、破壊の種類(脆性、疲労、クリープなど)ごとに分類し、編集した本である。個々の章は各破壊の種類に基づいており,最初にその破壊に関する基本的な説明がなされている。次に、個々の事例のケーススタディを行い、破壊が発生した原因と対策しなければいけないポイントについて解説をしている。
様々な失敗事例の本はあるが、破壊をキーワードに分類している点が興味深く、体系的になっているのでわかりやすい。そのため、破壊に関する知識が無い人でも、ゆっくり読んでいけば、確実に理解する事ができると思われる。
主な読者は理系(特に機械工学)の大学生/大学院生,もしくは機械設計を扱う初級エンジニアであろう。破壊に関して興味のある人に最適な入門書である。
YMCK SONGBOOK-songs before 8bit-
YMCKがカバーアルバムを作るとは思ってなくて正直期待はしてませんでした。
だけど傘がない辺りの曲がファミコンのゲームを思わせるアレンジで楽しく聞けました。
予想以上で気に入りましたw
ぼくたちの失敗 森田童子/ベスト・コレクション
政治の季節の熱気が急速にしぼんでいくころ
つつましく、お金がなくとも、名声を求めずとも
生きていけることを説いた歌の数々。
前向きな歌です。地道に生きろ、と言っています。
リバイバルの辺から、「奈落の底で傷を癒し合う歌」のように
捉えられていて残念です。
70年初頭のこの歌を教訓にできず時代は日本のバブル世界の
バブルを経て、また地道な生き方が問われるようになりました。
再生可能エネルギーと森田作品、妙に通じませんか。