PSone Books 影牢~刻命館 真章~
アクションなのに直接攻撃できない。敵から逃げ、罠に誘い込んで戦うという
独特のシステムが魅力の刻命館シリーズのひとつ。
特にこの影牢はダークなストーリーが気分を盛り上げてくれる。
操作性がイマイチであることは否めないが、苦労して敵を罠にはめた時は
他のゲームには無い快感が味わえる。
思わず喜ぶ自分が恐ろしくなる辺りもこのゲームならではだろう。
影の獄にて
「影さす牢格子」、「種子と蒔く者」、「剣と人形」の3部作で構成されており、それぞれクリスマスの前夜、朝、夜と題され一冊に纏められているが、元々は第一部が1954年に出版され、1968年に第二・三部が増補される形で本書の形となったそうだ。
ちなみに、映画「戦場のメリークリスマス」は、この第1部と第2部を題材に構成されている。
映画だけを観て今ひとつ理解に苦しんだ点も、本書を読むことで理解することができる。
第二次大戦中のインドネシアでの日本軍の捕虜収容所を舞台に、極限の状況下での人種間での深部での和解がテーマになっているのだが、ハラとロレンス、セリエとヨノイ、セリエと彼の弟、ロレンスと少女など様々な人間関係の葛藤と和解が丁寧に描かれることで非常に厚みのある物語となっている。また、戦争そのものを透過した視点で書かれており、戦時下という状況はあくまで物語の舞台と無理に割り切らなくとも、ことさらどちらか一方の文化を貶めて書いているという事もない。
現代の我々日本人には既に神国日本的な無邪気な幻想に自己を埋没させることは、もう既に無くなっているので、一見古い日本人の話として他人事に見えるかもしれないが、集団と個の関わり方、自分以外の何かに無意識に囚われ「影の牢獄」を切り離すことができないでいる姿は、日本人のDNAとして今でも引き継がれていることを感じずにはいられなかった。
既に日本語訳が発刊されて30年余りになるが、これからも多くの人に読まれるべき本だと思う。
影牢~刻命館 真章~
このシリーズ?の最初の完成形がこれだと思います。
ゲーム的には難しい方だと思います。
一応ストーリー分岐などもあり、ラストが違ったりしますが、
やはりやるなら全員やる!のが良いかと。
最初は単純なトラップさえ上手く敵にヒットしません。
コンボなんて無理だ!なんて思えます。
ところがだんだん上手くなってくると10ヒットコンボなんて
当たり前の様に出来てしまいます。
トラップ同士の相性みたいなのがありますから、
どうしても繋がらないものもあります。
威力重視から見た目で笑えるものから色々揃ってます。
ここでこれで、敵がああなるからあそこであれで、あそこで発動したから、今度はこれで・・・
なんてトラップの配置やコンボを考えるのが楽しくて仕方なくなります。
敵は無残にやられてるのに笑いさえ起こります。アハハっとか笑いながらプレイしてたりします。
まあゲームの世界ですから、こんなのもアリかと思いますが。
最後のあたりは、このトラップは効かないとかって言う敵も出てきますし、
異常にスピードのある敵とかワープする敵とか出てきて、かなり焦りますが、
トラップゲーの元祖完成形としては、良い出来だと思います。
古いゲームですが、だからこそやってみるのも良いかと思います。
あやし (角川文庫)
江戸時代の話だけど、なぜかそれほど昔のことのように感じなかった。
嫁姑問題、介護、雇用、恋愛等、今でも身近なことがテーマになっていて、そこからさまざまな恨みや憎しみが生まれる。普通の人でも、何かのきっかけで、鬼に変身することがある。
人間て怖い生き物だなぁとつくづく思った。