六世松鶴極つき十三夜
それぞれの話そのものは、六代目が絶好調!とは言えない内容。
しかし、病に倒れて復帰を果たした時のもので、心意気はなみなみならぬものを感じる。
収録されている公演前口上には、四天王がそろって味のある挨拶。
中でも米朝師匠の毒に満ちた挨拶と、その後に六代目が本編の枕で感想を述べるなど、十三夜の流れをそのまま楽しめるのも素晴らしい。
上方落語ファンなら必携の一作。
星影のワルツ [DVD]
ドキュメンタリーの作品ではないとわかっていながらみても、
本物以上のリアリティーを感じる作品。
監督のおじいちゃんへの愛情を感じ、素直に感情移入できた。
こいしさんの圧倒的な存在感と山口君のリアルな演技力に脱帽。
桂吉坊がきく 藝
噺家の桂吉坊が、芸を極めた人々にインタビューしたもの。
一流の芸人たちのどこか飄々とした様子がすがすがしいです。
どの人も、上達していく途中では、さんざん苦労をしたでしょうに、みじんもそんなことを感じさせません。
写真も、各人の実にいい表情をとらえています。
特に芸に興味のない人でも、興味深く読めると思います。
いとしこいし想い出がたり
2011年1月に惜しくも亡くなられた喜味こいしさんの自伝的体験談である。関西の演芸会を長年に渡って背負っていた伝説の漫才コンビ、夢路いとし・喜味こいしの歴史が子役時代から暦を追って書かれているから歴史的な意味でも重要な作品になっている。もちろんこれを読んだからといって彼らの至宝のような芸の秘密が解き明かされるものではないが、芸はやはり人なのだとあたりまえのことを実感させてくれる1冊であった。
上方漫才まつり <昭和編> 第2集 [DVD]
大阪の毎日放送が1979年から年2回のペースで放送している番組が、このDVDである。この番組は、当時、吉本興業と松竹芸能のタレントが一緒に同一の番組に出演すると言う事は、今では当たり前の事だが、当時としては画期的であったし、非常に珍しい事であったのを毎日放送は、実現したのは、毎日放送の相当の努力があったからではないでしょうか。
1980年に始まった漫才ブームの火付け役となった漫才コンビがこのDVDに多数入っているのが嬉しいし、例えば、春やすこ・けいこ、西川のりお・上方よしお、ザ・ぼんち、太平サブロー・シローなどがそれに当たり、これらのコンビは、後にフジテレビ系の番組「オレたち・ひょうきん族」で活躍していたのは、現代でも有名な事である。
特に、太平サブロー・シローの漫才がめっちゃおもろいし、サブローさんの的確な突っ込みに対し、シローちゃんの独特のアクのあるボケとが見事にマッチした、最高におもろい漫才コンビであると思うし、横山やすし・西川きよしと同様に僕の大好きな上方漫才コンビである。
しかし、残念な事に1980年の漫才ブーム時の人気コンビで、島田紳助・松本竜介が収録されていないのが唯一の不満な所です。この漫才もめっちゃおもろいで~!
あと、大好きなコンビは、レツゴーじゅんさんがめっちゃおもろい、レツゴー三匹や上方の正統派しゃべくり漫才で超ベテランの夢路いとし・喜味こいしなどが、私の大のお気に入りの漫才コンビです。
DVDの最後にこの番組の司会を始まった当初からされている浜村淳さんが、上方漫才の事を浜村節で喋っておられるのが、めっちゃ興味深かったです。
また、上方漫才まつり1と3も同時にお勧めでっせ~!!