モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (4) (ACTION COMICS)
郷田マモラ氏の作品は、「生と死」を扱った作品が代表的です。
前作の「きらきらひかる」「マコト」では、死者(被害者)の側からの生きることの意味が出ているでしょう。
本作品は、反対の加害者の側からの生きることをの意味が出ていると思います。どちらにも言える事は、死とは結果論であるが、生きた証でもある、生き方を考えようということだと思います。特に、3巻の「星山」の死刑執行までの過程は、本当に、泣けます!!
どの作品も、涙が出る、一品です。
個人的には、おまけマンガが、面白いです。
モリのアサガオ―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (3) (ACTION COMICS)
全編通して泣きますが、3巻を手にして読んだ時、涙が止まりませんでした。
たとえ人を殺めたとしても、
誰かを傷付けたとしても、
それが遅すぎたとしても、
ひとつのきっかけで人間は変われる。
現実世界で生きる自分達にそう伝えてくれる作品です。
星屑の少年たちへ(1) (アクションコミックス)
郷田作品には「脇役」がいない。
犯罪を犯すもの、その家族、犯罪の被害者、その家族、隣人、犯罪者を支える人、裁く人、傍観者。
すべての人に喜びと悲しみ、憎しみや怒りの詰まった人生があり、郷田作品ではそれが丹念に描かれる。
本書は新米臨床心理士と、近所でおきたある殺人事件の謎解きを主軸として物語が進むが、
様々な外来の少年少女たちとその家族の抱える悩み、心の闇、家族の問題に、毎回深く踏み込んでいく。
『サマヨイザクラ 裁判員制度の光と闇』とも関連しており、
緻密な織物のような人間模様と、ごくごくシンプルな(慣れなければ識別しづらい)画は、
これまで郷田作品に親しんだ読者にはおなじみのものだが、これから新しく郷田作品に触れる読者も問題なく、
期待を抱かせる物語のはじまりだろう。
どのくらいのボリュームになるのか想像できないが、いつものように私達が無意識に感じている善悪、強弱の認識の枠組みをひっくり返すような、重い問いを投げかけてくるに違いないだろう。
モリのアサガオ 7―新人刑務官と或る死刑囚の物語 (アクションコミックス)
書店で見かけて一巻を購入し、その次の日に二−七巻まで一気に購入し読んでしまった。
途中何度も頭が痛くなるくらい涙があふれた。
主役の刑務官の熱心な関わりにより、数人の死刑囚が刑を受け入れ、
被害者に心から詫びながら死刑までの限られた日々を過ごす。
そんな中、刑務官の死刑制度に対する考えはゆれ続ける。
最後には一応の結論は出すが、それもまだ確信しているわけではない。
刑務官はこれからも迷い続けながら勤務し続けるのだろう・・・そういう終わり方だった。
死刑制度について是か非かの議論は新聞等でも良く見かけられるが、
それを執行する役人側に立った視点はとても珍しく、
議論に新しい布石を投じてくれるかもしれないと感じた。
巻末に作者が参考にした資料をリストアップして欲しかったなぁと思った。
あと、人手が足りなくて困っていたのだろうが、アシスタント募集
をところどころに書き込んでいるのは、ただ単に作品を楽しみたい読者には鬱陶しい。
いくらおいしいレストランで料理を食べていても、お皿の端っこに
アルバイト募集!でもこういう姿勢で応募されては困ります!!!
とこと細かく書かれていたら、食事を楽しめないと思う。(これが−星1つ)