シンドラーのリスト スペシャル・エディション 【プレミアム・ベスト・コレクション\1800】 [DVD]
ついさっきまで生きていた人が一瞬にして銃弾で撃ち抜かれてしまうという、
あっけないほどの無惨さにショックを受けました。
スピルバーグ氏はこの映画の制作にあたって、
かなり多くの戦争体験者をあたったそうですが、
ここまで目をそらさず真実に迫ったのはすごいと思います。
ゲームとかアニメなどバーチャルリアリティの戦争しか知らずに育った人は、
一度は絶対見ておくべきです。
シンドラーのリスト スペシャル・エディション [DVD]
オスカー・シンドラーは成金で女好きな伊達男だった。
この出だしが他の聖人伝説と一線を引く。
慈愛なんて関係ない、彼にとってユダヤ人は安く使える労働力。
商売やって大もうけしたい。もうまったく普通の実業家。
ただ彼が軍需産業なんかでもうけようとする輩ではなかったことは特筆したい。
ホーローに目をつけた野心家だった。
彼の工場がユダヤ人にとって違う意味をもってくる。
これはオスカーも予想しなかったこと。
彼は自分が出来ることに目覚めていく。
「二人雇ったら、二人命が助かる」
ホースで貨物列車に水をかけてやろうと提案する場面がいい。
あくまで自分は儲け主義のビジネスマンで、博愛主義なんかじゃないという態をとる。
この意地っ張りな伊達っぷり。
ラストで皆の前で涙してしまう情けなさ。
俗人ができた英雄的行為。
世の有名聖人達よりよほど身近に感じ、勇気を与える内容です。
ラプソデイ-クラシック・パールマン
パールマンの演奏ですから、当然のことながら幸せな気分になれます。
録音も1990年代後半以降がほとんどなので、円熟したまろやかな美しい音色がひときわ沁みます。
選曲もちょうどいい具合で、ポピュラーになりすぎず、それでいてリラックスして楽しめました。
ウィリアム・ウォルトンのカンツォネッタ、それからパガニーニのヴァイオリンとギターのためのカンタービレ、
それからヨーヨー・マのチェロとのアンサンブルが楽しいユーモレスクが私のお薦めです。
Schindler's List
さて、最も印象的だったのは、案外難解だったということです。
なぜかというと、ひとつのセンテンスが長目で、構文を一気に
つかみにくい事。それから、地名、人名等、固有名詞に
聞き覚えのないものが多く、時間をあけて読むと、
”この人誰だっけ?”状態におちいり易い事の二点の
ためだと思います。
単語自体は、他の Level 6 (3000 words) と変わりはない
訳ですが、特に上記二点の理由で、スピードリーディングの
練習用にお勧めします。
シンドラーのリスト【字幕版】 [VHS]
名作。私は何回もこの映画を見たのだが、いつもラストのシンドラーがユダヤ人たちに向けて泣きながら演説するシーンで号泣してしまう。
わんわん泣きながら、強く思うのだ。やっぱり人助けは素晴らしい!私もシンドラーのように慈悲深く生きていこうと。
しかし、この映画を何回も見て、ナチ関連の様々な本を読んでいるうちに気付いたことがある。
この映画はナチの残虐性を誇張して描いている、政治的な意味合いをもったプロパガンダなのだと。
分かりやすく言うと、北朝鮮の日帝を悪役にした国営のドラマみたいなものだ。誰が見ても極悪人にしか見えない日本兵が大暴れする例のあれだ。
だから、この映画のすべてを鵜呑みにするべきではない。人助けが素晴らしいのは疑いようのないことだが、プロパガンダをそのまま信じこんでしまうと、公平な視点で世界を見ることができなくなる。
ユダヤ人はたしかにナチに酷いことをされた。
だが、しかし、ユダヤ人だってパレスチナ人に酷いことをしたし、また今も現在進行形で酷いことをやり続けているのだ。
この映画は名作だが、歴史を学ぶ上ではあくまでひとつの資料として参考になる程度のものでしかない。