すばらしきこのせかい
本作の魅力としてまず伝えたいのはその世界観と戦闘の面白さです。
世界観は、現代の渋谷を舞台にいい意味で「王道的なRPG」っぽくない雰囲気を醸し出しています。
外見は独特ですが中身はしっかりRPGしています。ただし武器が剣や魔法でなくバッジだったり、装備も盾や鎧ではなく本当に売っていそうなファッショナブルな洋服だったりして、そこは確かに独特です。
戦闘は、DSを2画面とも使って行われます。
基本は下画面の主人公をタッチペンで操作。タッチの仕方や武器の違いによって主人公が様々なアクションを取ります。
一方、上画面はボタンで相方を操作。2人いっぺんに操作するのでかなり忙しない戦闘が楽しめます。腕はどちら利きにも対応しています。
2画面同時に気を配るのが大変でも、相方の操作は手動か自動かいつでも選べるので大丈夫。
クリアまでの道のりはRPGとしてはそれなりの長さ。ですがやり込み要素は充実していてチャプター(章)ごとのミッションや収集モノ、ミニゲーム「マブスラ」などがありクリア後も楽しめます。
独特の雰囲気もしっかり出し切れていて、間違いなく完成度は高いです。ですがそのために、注意点というか好みの分かれそうな点があります。
現代風の世界観を演出するためにBGMも非常にスタイリッシュなものが多いのですが、ラップ曲が多く好き嫌いが分かれます。曲自体は良いものばかりなので気にならないならBGMはむしろオススメ要素。
また、ストーリーが何の説明もなく唐突な始まり方をしたり、クリアしただけでは釈然としない、クリア後のプレイを必要とする終わり方をするためプレイヤーが置いてけぼりを食らいがちなこと。
そして現代の渋谷というリアルな舞台と、「死神のゲーム」「UG(アンダーグラウンド)」などのアンリアルな要素とのギャップの存在も好みが分かれそう。
要するに、作品全体から伝わってくる「若さ」に抵抗を感じるか否か。これが好みが分かれる決定的な部分だと思います。繰り返しになりますが、人による好みがあるというだけで、完成度自体はどれも高いです。
個人的にはその辺りは問題なく、むしろ不満点としては序盤に造語を交えた文章による解説がバンバン挟まれたことのほうが気になりました。
独特だと言い続けていますが、意味もなく独特な世界観を持っているわけでは当然なく、やはりこの世界観だからこそ成立したストーリーだったと思います。
それと、主人公たちの立場が多くのプレイヤーと近い立場(現代の若い子ども)なので感情移入がしやすいというメリットもありますね。
ちょっと小味のきいた完成度の高いRPGをDSならではの操作で遊べる、いい感じの異色な良作です。
この素晴らしき世界
チェコ人のメンタリティーがどういうものかに少しでも興味がある方は是非お読み下さい。
ストーリーそのものよりも、登場人物一人一人の心の機微、感情のコミュニケーションの中に、哀しみや暖かさを感じ取れる、心の温かくなる本です。
この素晴らしき世界
愛称サッチモで親しまれたルイアームストロングのとても有名なアルバムです。
このアルバムではファーストナンバーのWhat a wonderful worldに尽きます。誰もが一度は耳にした事があると思います。とても短い曲でありますが、今の人々の心に響く歌声があります。
アルバム全体を通して、サッチモの暖かさが伝わってくるアルバムです。