江 浅井三姉妹 戦国を生きた姫たち (ポプラポケット文庫 伝記)
浅井三姉妹は、織田信長の妹であるお市の娘、茶々、初、江。
戦国という世に生きた美しい姫君たちです。その三姉妹の人生が描かれています。
今、大河でこの三姉妹の物語に興味を持った子どもたちには、とっておきの一冊ですよ!
ドラマティックな彼女たちの人生を、文字で追っていくのもいいことです。想像力が、さらにわいてきますから。
また、わかりやすく、歴史の背景を確認することもできます。イラストも入っていて、読みやすいです。
それから、大人にも読みごたえのある一冊です。
茶々、初、江も、政略結婚を受け入れて生きていきます。江は三度も嫁ぎ、三十二歳で、のちに三代将軍となる長男・竹千代を出産。
嫁ぎ、子を産む……それは女の戦いだったのだと思います。戦国時代は男が主役のようで、決してそうではない。
女にも女の戦い方があったのだと、この一冊が語っている気がしました。
歴史はノンフィクションでありますが、やはり作者の色は出るもので、この一冊には女性である越水利江子さんが書かれたことで、一本筋の通った女のかっこよさが〜
一番末の江を主役に物語は進んでいきますが、お市、信長、乱など、わたしの好きな人物たちのこともきちんと書かれていました。
戦国三姉妹 茶々・初・江の数奇な生涯 (角川選書)
お市殿は、織田信長の妹(従妹だともいわれているらしい)として、戦国時代の美女にして、有名人?ですが、3人のお嬢様方も数奇な人生を送られた、という風には知っていました。
ドラマ「江」を観て、3人の人生をもっと知りたくなり、購入しました。
この作者の良いところは、私のように、漠然としか知らない読者にも、ページの先をめくり易く、あまり難しいことを、たらたら長々書いてらっしゃらないところです。
3人それぞれ(場面場面で飛びますが、それもドラマでも観ているよう)の結婚や結婚後、出産や子にまつわることをさらっと書いています。
普通、特に戦国時代などは「男性が主役!!」というくらい、女性については資料として残っていないものですが、時代(特に戦)に翻弄されながら、3人の姉妹である女性がどう生きたかがわかり、面白く一気に読めました。
戦国時代の女性は、秘められた強さで、自身(と子)を守らねばならなかったのですね。
ドラマ「江」の放送中に読めて良かったです。