堀井和子の1つの生地で作るパン―私のパンのおいしいレシピ
堀井さんのレシピの良いところは、あっさりと簡単なのに、きちんとツボを押さえてて、素直にそのまま作れば最初っからちゃんと美味しいこと。
本を出さんがためにむりやり数あわせに考えたレシピではなく、本当に彼女が繰り返し作り続け、食べ続けている家庭のレシピだからこそ、よくこなれていて無駄な手順がなく、失敗もないのだろうと思います。
同じ理由から、手に入りにくい食材もほとんど出てこない。特殊な道具も入らない。取りあえず、スーパーで売ってるカメリヤ(強力粉)と塩・砂糖・インスタントドライイーストがあればOK.
私が一番気に入ってるのは、パン台が要らず、ボールの中で捏ねきれてしまうところ。大きめのボールを使えば、TVを見ながらあっという間に捏ねられてしまう。
次の発酵も、ポリ袋に入れて、あたたかいところに置いておくだけ。堀井さんはこの段階で友人の家に持っていき、一緒に形作って焼いたりもすると言う。なんて楽しそう!
パンを作りたいけど、気楽に出来なくちゃ。そう思っている方に、おすすめ。私自身、パン教室に通ったり、他のレシピ本も見まくったけれど、結局最初に買ったこの本がバイブルです。
堀井和子の気ままな気ままなおかしの本―デザート・タイムのとっても簡単なレシピ・ノート
1989年発行の堀井さん6冊目の本。
お菓子をめぐる旅の思い出などが冒頭に書かれているところが、堀井さんらしい。それに、全体的に白っぽい装丁、人物が全然出てこない写真からも、レシピ本というよりフォトエッセイ集の雰囲気です。
「デザート・タイムのとっても簡単なレシピ・ノート」とサブタイトルにあるように、お菓子作りはちょっとという人でも、これは簡単!と思えるものもたくさんあります。
世界各地で集めた小物の写真、さらさら描かれたイラスト、デザートののったお皿の組み合わせがセンス抜群。堀井さんの美意識とおいしさがぎっしり詰まった、素敵な本です。
モーニングブレッドとパンケーキ
~ワンパターンだった朝食が、この本のおかげで変化がつけられるような気がします。同じパンケーキでも、バターや粉の配合、ヨーグルトを加えたりして、全く違う味になるのが新鮮で、毎週土曜日と日曜日はこの本からいろいろ試して作っています。フルーツを使ったパンのレシピも美味しくってとても役に立っています。
いろんな小物の写真を色別(赤、緑、黄色~~、白などなど)で揃えて撮っているページがまたおしゃれで、堀井さんカラーが詰まった本です。欲を言えば、出来上がりの写真を増やしてほしかったです(全体の半分しか写真がないので)。~