ペリーヌ物語 Vol.1 [DVD]
世界名作劇場で放映された作品で、この作品が一番「マイナー」なものでしょうが、ストーリーは絶品。とにかく一人で健気に生きる主人公「ペリーヌ嬢」の生き方に乾杯です。ペリーヌが人に好かれることによって、人一人の人間を変えて行く様が実に感動的。強欲な家主である爺さんも、卑屈な工場長や役員も、そして母親に反感を抱いていた祖父も、最後にはペリーヌの人柄に惹きつけられていくことによって、自然と「いいひと」になっていくのが無理なく描かれています。出来れば全作品を「イッキ」に鑑賞することをお勧めします。疲れは確かに残るでしょうが、それ相応の感動が得られること間違いなし!
ペリーヌ物語 ファミリーセレクションDVDボックス
70年代の名作劇場作品としては現地取材を行っておらず(最長53話の余波?)
作画や背景レイアウトに関しては凡庸な感もあります。
しかし映画畑出身の宮崎晃氏がその脚本力を遺憾なく発揮、
練り上げられたTVアニメの範疇を越えた大河的ストーリーは
そういった欠点を補って余りある魅力を発揮しており、
「この作品こそ世界名作劇場最高傑作」と主張する人は多い。
未見の方はヒロインがロバや犬と旅をしているイメージばかりが強いかと思いますが
前半で描かれるその旅路が後半展開される室内劇の壮大な伏線となっています。
アニメは子供が観るというイメージが今より、ずっと強かった当時において
大学教授が「49話に感動した」という手紙をスタッフに出したほど。
無論、それは単発エピソードで泣かせる話を作ったからではありません。
父エドモンの死の直後から始まり、それが旅暮らしの生活に何の変化も起さない地味なスタートが
原作前史ともいえる序盤ストーリーの中でキャラ立ての上、退場となる母マリとの別れとの対比、
終盤の祖父ビルフランの悲しみを理解し寄り添うペリーヌの行動へと一本のラインで繋がる、
その結末の上に用意された49話だったから。
一見して面白いと思わなければ、すぐTVから離れてしまう人が多い現在では
およそ創りえないような贅沢なアニメ作品です。
ペリーヌ物語
ペリーヌ物語の主題歌挿入歌6曲と
作品の最初から最後までを約20分のダイジェストに
まとめたドラマで構成されたCDです。
この「うたとおはなし」シリーズはほかにフランダースの犬、
母をたずねて三千里、あらいぐまラスカル、赤毛のアンが出ていますが
ドラマパートが曲の間に挟まれているかまとめて最後に収録されているかの
違いがあるだけで、全て同じような構成です。
世界名作劇場主題歌挿入歌全集が出るまでは、挿入歌がレアでしたので
いずれもオークション高額CDの常連だったのですが
現在ではそれらが簡単に入手できるようになってますし
DVD等で簡単に全編が視聴できる現在ではダイジェストドラマにも
それほど価値があるとも思えません。
せめてドラマパートがオリジナルのサブストーリー等でしたら他の方にも
薦められるのですが、現在ではコレクター以外には不要なCDでしょうかねぇ…
世界名作劇場 メモリアル音楽館 ペリーヌ物語
ペリーヌ物語は,日本アニメの金字塔である。(言い切った!)それは,物語で主張されている家族愛や隣人愛が,徹底して描かれているからです。ここまでこだわって創られている作品は,未来少年コナンやアルプスの少女ハイジぐらいです。それでも,この作品には及ばないと私は考えています。さて,その美しく力強い人間愛を聴覚から訴えてくるのが,この音楽です。渡辺 岳夫(わたなべ たけお)氏による作曲で,氏は,アニメ作品の主題歌・BGMの分野では、『巨人の星』、『アタックNo.1』、『天才バカボン』、『キューティーハニー』、『アルプスの少女ハイジ』、『魔女っ子メグちゃん』、『フランダースの犬』、『キャンディ・キャンディ』、『あらいぐまラスカル』、『機動戦士ガンダム』等の日本アニメ史上に残るヒット作品の音楽を手掛けた方でもあります。特に,通奏低音によるBGMは,「なんだか知らないけど,泣けてくるんだよ!」的な場面で,自然に流れてくる音楽でした。音楽が,背景に溶け込み,脚本を邪魔することなく,視聴者の感覚を研ぎ澄ますように聞こえてくるのです。例えば,祖父のビルフランが父エドモンが亡くなったことを知った時に,既に娘としてその死の事実を知っているペリーヌ(オーレリィ)が,そばで,ただ泣いて祖父を見守ることしかできなかった時に流れてくる「あの音楽」は,きっと誰もが覚えているのではないでしょうか?自分は,その悲しみを味わった貴方の孫娘であると,祖父にそう言えない状況とそう言いたい感情がせめぎ合うあのシーンは,「あの音楽」無くしては表現できなかったと思います。もちろん,悲しみだけの音楽ではありません。愛犬バロンをはじめとする様々なコミカルな音楽も,ペリーヌ物語の骨格を作り上げています。また,私は,オーレリィの偽名で住んでいた鴨小屋での朝を迎える音楽も好きです。「さあ,今日も働こう!自分にできることをしっかりやって生きよう!」そういう力強さを与えてくれる「あの音楽」です。ペリーヌ物語全53話をたくさんの子どもに見せたいし,「あの音楽」を聴かせたいと思うのは,私のわがままでしょうか?
ペリーヌ物語 (絵本アニメ世界名作劇場)
テレビアニメが放送されて、先日も映画バージョン(後半の物語)が放送されていました。
おじいさん(父方の祖父)に会うため、遠くインド(母親がインド人)から、まだ写真撮影が珍しかった頃、それを商売にして、お金を稼ぎながら、旅を続ける物語です。
父親がなくなり、母親と女2人だけの旅。山を越えねばならない時は、道は険しく、馬車から降りて押さねばなりません。
天候はいつも晴れとは限らず、持ち金が少なければ宿にも泊まれず、馬車で野宿のような生活…。
同い年くらいの時にアニメを観たのですが、ペリーヌの賢さや、体の弱い母親への気遣いに、しっかりとした子だな、と思いました。
途中、母も失ってしまうのですが、その前後は、哀し過ぎて、いつも涙があふれます。
マロクールに着いて、祖父が工場などを経営している偉い人で、周囲の人を寄せ付けない雰囲気に、孫だと言い出せないペリーヌ(インド人である母との結婚を許されずに、父である息子は家を出ていました)。
孫だと言わないまま、祖父の工場で働き始めたペリーヌは、天性の賢さと優しさ、それから、しなやかな強さで、周囲の人を魅了します。
ペリーヌを助け、励ましてくれる人も現れます。
もちろん、ズルくて悪い人たちには意地悪をされたりするのですが…。
私が「ペリーヌ物語」に望んだのは、祖父と孫ペリーヌの2人の幸せでした。
難しい問題?にも、立ち向かっていくペリーヌの旅と、祖父にどうやって孫と気づいてもらえるのか、子供さんにぜひ、読みきかせてあげてください。
感動の名作です、お勧めします。