あふがにすタン
表現こそ萌え系4コマという手法ですが、資源や気候にも恵まれない上、近隣国などの紛争で悲惨な歴史をたどったアフガニスタンという国を知るための手がかりとして、非常によい本です。
一見、4コマとしての笑いを取るような表現でも、実はその裏には実際に起きた事件や紛争の意味があったりと、奥の深い作品です。
世界には、こんなにひどい状況の国がある、ということを知るためにも、多くの人に読んでほしい1冊です。
スタイルは、見開きの左ページに4コマが1本、右ページにその解説と作者コメントが大きめの文字で書かれています。
解説やコメントにふりがながなく、また表現がやや難しい等、読者層は中学生以上を想定していると思われますが、学校図書館や公立の図書館にも備えてほしい、異色の作品です。
ぱきすタン
パキスタンとその関係国に関する事を題材にしています。
近代〜現代の事を取り上げ、歴史に限らず文化にも少し触れられています。
また、最後には独立的に核関係が取り上げられています。
構成は基本的に、見開きの左に四コマ漫画、
右にその漫画の基になった出来事の解説と言う具合。
四コマ漫画では、各国の特徴を備えた擬人化キャラが動きます。
前作とも言える「あふがにすタン」に登場したキャラが多数出ています。
四コマ漫画を表現手段にしている事や、解説文が簡潔である事、
それに参考写真も掲載されている事もあり、見易く分かり易いです。
高校生の頃に使用した、文字が延々と連なる味気ない
世界史の教科書や参考書よりもずっととっつき易かったです。
131ページで、文字びっしりでもなく、それで値段が1,500円。
これだけ見ると値段が高く感じられますが、
内容を考えれば悪い気はしません。