電脳コイル 第9巻 通常版 [DVD]
電脳世界が精神世界とコネクトして
「いつか人の心どうしの”道”になって、繋がるのだろうか?」
「人と人とは、細くても繋がっていけるのか?」
本作品の主題歌を歌っている池田綾子さんが言われてましたが
この「人の心をつなぐ道」 と言うのが本作品のテーマであり
本作品に限らず人にとって永遠のテーマではないかと思います。
電脳メガネと呼ばれるツールによりネットの仮想空間につながる子供達が主人公で
インターネットやIT、コンピュータに関連する専門用語も使われ
また上記の通り難しいテーマを扱っている事から
低学年の子供にはちょっと難解で、高学年向けの作品ではないかと思います。
ただ完全に理解出来なくてもこの様な作品を子供が見る事で
精神的な成長を促す事が出来ると思いますので
沢山の子供に見て色々考えて欲しい作品です。
主題歌の「プリズム」や「空の欠片(そらのかけら)」も本作品のテーマを元に
作られており、作品の方向性を色濃く示すものとなっています。
「誰もが探している 誰かを捜している」
「手を伸ばせばいつでも あるはずのぬくもりは 幼い日のまぼろし」
「人はどこへゆくのだろう」
大人になっていく過程で、いや大人になってからも
誰もが抱きつづける感情を池田綾子さんの透き通る声で詠い
自然と熱いものが頬を伝う作品です。
電脳コイル サントラ音楽集
どんなに世の中の電子化・機械化が進んでも、人は感情を持ち続ける。このサウンドトラックを聞いてそう感じました。飛び跳ねる作品が多くあり、新古典主義時代のストラヴィンスキーやプロコフィエフなどの曲を私は連想しました。しかし、そのような明るい雰囲気の中にかすかな不安や恐れがあるようでした(例、disc1-12「街の灯」、disc2-19「電脳都市」など)。しかし、「夕焼け」(disc1-18)や「友情」(disc1-19)などを聞くと、不安や恐れによる人生の苦悩や人生の不安定性を他のみんなと一緒に乗り切ろうと楽器たちが歌っているかのようでした。まさに人ひとりの道は細いがどこかで必ず別の人の道につながっているという『電脳コイル』のテーマに合うと私は思いました。他にも40曲近くの個性的な作品が収録されていますが、青春の涙の味を感じさせてくれる無言歌が印象に残りました。
オトムスビ
NHKの番組で曲が流れていたのを聞いていて、前々から気になっていたアーティストさんでした。ちょっと硬質なトーンなのに温かみを感じる歌声で、歌にとって“声”が重要な要素だということを再認識しました。どの曲も、歌詞・メロディーともにスタンダードな感じで、どの年代の人が聞いても綺麗な曲だと感じると思います。