赤い影法師 (新潮文庫)
日本の時代劇小説といえば真っ先に思い浮かぶのが、柴田錬三郎氏。この『赤い影法師』は忍者物の要素に加え御前勝負。登場人物も服部半蔵・柳生十兵衛・真田幸村・佐助等など豪華。ラストシーンの半蔵と影の場面は思わず泣いてしまった。「子影」が初恋に苦悩しながら活躍する続編『南国群狼伝』はこの本には収録されていただろうか?文庫版は別々に出版されていたかも。『赤い影法師』は確か映像化もされていたはず。
猿飛佐助 (文春文庫―柴錬立川文庫)
かつてNHK人形劇『真田十勇士』の原作となったのが、この「柴錬立川文庫」の二冊である。子供向け人形劇の原作ながら、擬古文を用いて甚だエロティック、真田幸村が眉花なる女に産ませた真田大助は、母子二人暮らし、母は逞しく成長するわが子に「男」を感じ始める。ある日、敵との戦闘から帰った大助は、その戦闘で陰茎を失ったことを母に告げる。母は大助を…。
岩見重太郎の眼疾は、女子の淫水で治るという。猿飛佐助は大坂城中から一人の女中をさらって来て、重太郎の見ている前で…。
歳をとって女子との交合がままならなくなった豊臣秀吉が「この、象の鼻めが!」と叫び、秀頼は秀吉の子ではなく、淀君が城の欄干から外を見ている際に、着物の中に潜んだ一人の男が…、といったエロティック話満載である。二冊併せて、読まれたい。
NHK人形劇クロニクルシリーズVol.4 辻村ジュサブローの世界~新八犬伝~ [DVD]
子供のころ楽しみにしていたNHK人形劇新八犬伝。
今回、総集編の86話が見つかり喜ばしいことです。NHKで2月19日放送されましたが、見逃してしまいました。
この86話も加えたDVD発売期待しています。
眠狂四郎 ~円月殺法~ DVD-BOX
若き日の片岡孝夫氏【現十五代目片岡仁左衛門】演じる狂四郎はサムライの持つ美しさを感じさせます。
現在も活躍されている歌舞伎役者が主役の貴重な作品だと思います。
某テレビ番組に出演した際、氏はこの作品について「当初はTVシリーズ化するつもりはなく単発映画にする予定でした」と語られていました。
片岡氏の美しい円月殺法に映像効果を加えた後半シリーズの「無頼控」も秀逸です。