Wake Me When It's Over
派手なメイク・ルックスから80年代後期に雨後の筍のように現れたグラム/パーティ・ロック群の一つにひとカラゲされそうだが、そんなことないです。
ま、歌詞はいわゆるロックンロール系だと思いますが、サウンドが骨太でヘヴィなのが特徴です。このバンドは独特の印象的なリフと、チープなような骨太なような不思議なサウンドとややファンキーなノリがあるのが好きなのですが、この2ndも発売当時からずっと聴きつづけています。
派手なテクニックがない・・というか下手くそだとレッテルを貼られることが多いのでしょうが、スタジオ盤においては、まとまりを重視したアンサンブルのためあまり気になりません。ロックンロール系にしては非常に深い歪みのギター、クセが強いがはまるとはまるヴォーカル、意外に考えたパターンを叩き出すドラム、全体のファンキーなトーンを生み出すベース(実は一番好きなのはベースですが)が、渾然一体となって表現する猥雑なサウンドはピンと来る人には病みつきになると思います。1、2、3、6、7、12辺りが耳に残ります(シングルヒットしたバラード4より12の方が胸に迫ります)。
ポップロックファン、ヘヴィメタファン、様式美ファンには薦めませんが、90年代オルタナが全盛になる遥か以前に(しかもLAメタル系でありながら)クロスオーバー的要素を取り入れたこのバンド、意外にその手のファンで売れ線よりB級マイナーな方が好きって人のほうが入りやすいかも?1st~3rdまで全部おすすめですが、一番幅広い層に受け入れられそうな2ndを推してみます。
Faster Pussycat
このアルバムが出た当時、レコードをレンタルしてカセットに落とし、よく聴いたものだ。ヴィデオクリップも何回も見た。もう一度聴いてみたいと思い、注文した。このヘタウマ加減がとてもよろしい。ああ懐かしい。今聴くとそればかりだ。もう20年近くたつもんなあ。ライナーを見ると当時の交友関係もうかがえて面白い。ああ懐かしい。