フィールズ・グッド・トゥ・ミー(紙ジャケット仕様)
1977年リリース。今から20数年前のアルバムとは思えませんね(笑)・・・いつ聴いてもこのサウンドは、飽きないなあ。記念すべきBRUFORDのファーストアルバム・・・性格的には次作「ワンオブアカインド」が、バンドとしての実質のファーストとは思いますが。U.K脱退後のアルバムだったのでプログレ的アプローチを踏襲しているかなあと思ったら、ジャズロック/フュージョン&アバンギャルドてな感じで、初めて聴いたときは戸惑ったアルバムだったと記憶します・・・参加ミュージシャンは勿論凄かったのですが、なんといってもアネットピーコック(♀Vo)の怪しさが、このアルバムのアクセントでしたね(笑)。デイヴスチュワートのプレイもまた素晴らしく(音の選び方が大好き!!)、カンタベリーの香りプンプンがたまらなく魅力的です・・・プロデューサーがロビンラムリーというのも、大きく貢献していたのでしょう!!曲は全般的に「ワンオブアカインド」よりも実験的で、難解といって良いでしょう・・・それにソロをのっけるアランホールズワースが、これまたいい味出してます!!パーシージョーンズ&フィルコリンズのリズムセクションにもぶっ飛びましたが、ビルブラッフォード&ジェフバーリンの凄さにも吹き飛ばされました(笑)!!まじまじとクレジットを見ると、タイトルトラックにはジョングッドソール(G)が参加・・・ベースでニールマーレイ(!)、どの曲かで弾いているのかなあ?素晴らしいミュージシャン達によって制作された、色褪せる事のない名盤・・・廃盤にしてしまう日本が情けない!!
One of a Kind
1979年リリース。ソロ名義「フィールズグッドミー」(これも名盤!!)からそのままバンドとして派生した2作目・・・マーケットとは無縁な独自のサウンド構築が、とにかく素晴らしいアルバム!!今から20数年前の録音とは言え、このアルバムに封じ込められているテンションの凄さは時代を超越しています。ビルブラフォード(Dr)・アランホールズワース(G)・デイヴスチュワート(Key)・ジェフバーリン(B)・・・デイヴスチュワートを引っ張り込んだビルの人選は見事ですし、イギリス人ではないアメリカンベーシストを起用したセンスも凄かったと言えましょう!!出来ればこのメンバーでもう1枚くらいリリースして欲しかったなあ・・・アウトテイクとか是非リリースして欲しいものです!リリース当時日本でのレヴューはその音楽性の所以あまり良くありませんでしたが、実際聴いてみてぶっとんだ人がかなりいたと思います・・・本当素晴らしいです、このアルバム!!アランホールズワースは勿論凄いですが(でも控えめ、笑)、当時無名のジェフバーリン一発「FIVE G」で私はやられました・・・ベースという楽器の凄さを私に認識させた1曲です。1曲目「ヘルズベルズ」からラストのシュールなタイトル「サハラオブスノウ」まで、テンション持続のまま一気に聴かせてくれる大名盤です・・・こんなアルバムなかなか出会えませんよ!!日本ではすぐに廃盤になってしまうので、情けないです・・・レコード会社様へ:紙ジャケでたら買いますよ(笑)。
Bill Bruford: The Autobiography: Yes, King Crimson, Earthworks, and More
高校のときにイエスの「こわれもの」と「危機」を友人に貸してもらって聴いてから、LP買ってCD買ってリマスター買ってと良いお得意さんです。この時期のイエスが本当のプログレッシブでフュージョンで、クラシック(ウェイクマン)とロック(スクワイア)、カントリー(ハウ)、ポップ(アンダーソン)、ジャズ(ブルフォード)の融合のように僕には思えます。
他のメンバーでは、このような本を書くのは無理だということが読んでわかります。他のみんなは芸術家でだらしなく、ビルが一番若いのに一番しっかりしています。父親が獣医で、大学に進学するか悩んでイエスに加入したように、知識十分で過去の詳細な記憶は日記を細かくつけていたのではないかと妄想しました。
音楽の三要素、メロディーとハーモニーには著作権があるけれど、リズムは使い回しであることを勉強させてもらいました。ホールアンドオーツのマンイーターが出た後、スティービーワンダーのパートタイムラバーが出て盗作を疑われたのですが、同じなのはリズムパターンだけで、元々はモータウンの恋はあせらずとかで多用されたものとのこと。
他にも昔のファン、これからのミュージシャン、音楽関係者にたいして勉強になったり参考になったりすることがてんこ盛りでした。日本語版も出たようですが、中身は難解でも英語はわかりやすいので、オールドファンはぜひ原書に触れて下さい。