陸上競技 (できる! スポーツテクニック)
陸上競技関係の書籍が出ると直ぐに購入してしまします。普通陸上競技の書籍は専門的な事ばかりが多いのですが、この書籍は陸上競技の事が幅広く記載されてあります。陸上競技の歴史から始まり、競技場のことやシューズのこと、そして各種競技とそのトレーニング方法などを写真付きで解説しています。文字も比較的大きく、また漢字にはふりがなもふってあり、小学生高学年から中学生向きと記載してありますが、大人でも十分勉強になります(老眼の方にも読めそうです)。陸上競技に興味のある方へのプレゼントになりそうですね。
数学でわかるオリンピック100の謎 ウサイン・ボルトはどうすればこれ以上がんばらなくても世界記録を更新できるか
ウサイン・ボルトは、100メートル走で9秒58の世界記録保持者だが、スタートの反応時間は遅い。北京オリンピックの決勝ではボルトの反応時間は遅い方から2番目で、世界記録を出したベルリン大会の決勝でも遅い方から3番目だった。ボルトのように身長の高い選手だと、手足が長くて慣性が大きくなり、スタートの姿勢から上体を起こすまでに余計な時間がかかってしまうのである。ちなみに、スタートのピストルが鳴ってから、0.10秒以内にスタートブロックに体重をかけると、フライングの判定となる。
スポーツ選手の90%は右利きで、10%が左利きと仮定した場合、ボクシング、野球、クリケット、フェンシング、テニス、卓球、柔道などで利き手の違う選手が対戦したら、どちらが有利になるか?右利きの選手は90%の割合で同じ右利きと対戦し、10%の割合で左利きと対戦する。一方、左利きの選手は、90%の割合で右利きと対戦し、10%の割合で左利きと対戦する。同じ利き手同士が対戦しても、片方が有利になることはない。しかし、違う利き手の選手が対戦した場合、左利き選手の方が違う利き手の選手との経験が圧倒的に多い。よって、左利きの選手は経験の面から優位になる。
オリンピックの陸上競技でのトラック種目とフィールド競技では、男子と女子の選手の世界記録の更新の頻度が大きく異なる(これらの競技とは、100、200、400、800、1500、5000、10000m、マラソン、110mハードル、400mハードル、3000m障害、400mリレー、1600mリレー、棒高跳び、高飛び、幅跳び、三段跳び、やり投げ、円盤投げ、ハンマー投げ、砲丸投げ、10/7種競技)。これらの男子の競技は頻繁に世界記録が更新されるが、女子の競技のうち8種目は1980年代から世界記録が更新されていない。これは1989年からドーピング検査が厳格化して、違反者は失格となる規定が導入された影響である。
カターニア大学のアレッサンドロ・プルキーノらが行った研究。組織の中で「成績ベストの人を昇進させる」「成績ワーストの人を昇進させる」「両者をランダムに昇進させる」という3つの方法によって組織の成績がどう変化するかを試算し、「今の仕事の遂行する能力」と、「昇進して行う別の仕事の遂行能力」を比較した。その結果、2つの仕事の相関がない場合、ベストの人を昇進させた場合は組織全体の効率が10%下がり、ワーストの人を昇進させた場合は効率が12%上昇した。