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悪夢ちゃん Blu-ray BOX

　私にとっては意外や意外、子どもたちと一緒に最終回まで観てしまうとは！
　まずは北川景子がいい！今まではＣＭぐらいしか印象になかったが、本作では複雑な性格の主人公を軽妙に演じてとても魅力的！
　生徒の前ではいつも笑顔で優しく指導力もある教師が、実は共感性欠如で愛を知らず自分のことしか考えないサイコパス。（ン？、どこかでそんな設定の映画が…）しかし、予知夢にまつわる事件に巻き込まれるうちに、担任の子どもたちを守ることで自分を犠牲にして本当に人を思いやる理想の教師に変貌していく。
　学園ものとＳＦファンタジーと謎解きミステリーを組み合わせた恩田陸原作のアイディアの秀逸さ、毎回入れ替わりでワケありの登場人物が主人公たちに絡む大森脚本の手慣れた素晴らしさ、子どもたちをはじめとするGACKTや優香らキャストの面々、今をときめくモモクロの主題歌等、たいして期待しないで観ていたが、いつの間にかほとんどの回を観てしまった！
　ただ、ティム･バートンか大友克洋を思わせるオープニング映像は除いて、ＣＧ場面の稚拙さは唯一マイナス点かな。子ども向けとはいえ、夢をテーマに扱うなら映像も凝ってないとね。

悪夢ちゃん DVD-BOX

本ドラマは、単なるサイコホラーの類いというより、ファンタジードラマと言えるでしょう。
はじめは、子供向けのドラマと思っていましたが、むしろ、大人のほうが夢中になって見てしまうドラマです。

当初、つっけんどんでクールな彩未先生に対して、悪夢ちゃんのけなげでいじらしいところが、見ていて何とも愛らしく、見るものの同情を誘います。
物語の進行とともに、いつしか、彩未先生と悪夢ちゃんとの間に、二人の深い絆が結ばれていくシーンは、私の心に深い感動を植え付けてくれました。特に、二人がギュッと手を握り合うシーンなどは、実に心の温まる憎い演出だと思います。まさに、物語が佳境に入ってからは、情愛・慈悲・慈愛などの “見返りを求めない無償の愛” をテーマとして扱っているかのような番組のスケールの大きさに、何ともいえない母親の深い愛情に包まれたような温もりを覚えました。

また、本ドラマに使われている、“ももクロ”の主題歌をはじめ、どのＢＧＭも、ドラマのストーリーにうまく溶け込んでいて、番組をより、効果的に盛り上げていたのではないかと思います。
それから、志岐貴役や夢王子役を演じたＧＡＣＫＴさんが、彼ならではの何とも怪しげで魅惑的な雰囲気を醸し出した演技を披露してくれたのには大満足でした。もちろん、子役の子たちの演技力にも毎回、感心させられました。

本ドラマは、壮大でスペクタクルなファンタジードラマと言ったら、少し大袈裟に聞こえてしまうかもしれませんが、本当に心の底から素直に感動できる素晴らしい作品です。また、ファンタジー系やホラー系の映像も盛りだくさんなので、メイキング特典なども含め、今からとっても楽しみな、イチオシの作品であること請け合いです。