コンバットフライトシミュレータアドオンシリーズ 3 陸軍航空隊 Japan Army Air Group
マイクロソフト・コンバットフライトシミュレータ(MSCFS)用のアドオンソフトで、陸軍編。
関東平野でB-29を迎撃するミッションがあり、「クイックコンバット」でもB-29を相手にすることができます。なかなか落ちません。本当にたいへんな迎撃戦だと、ゲームでありながらも実感できます。
海軍航空隊と同様、機体のデザインや性能の出し方などがていねいで楽しめます。武装の弱い隼、射撃時の照準がいまひとつ合わせにくい気がする鍾馗、三式戦と比べるとやはり軽くて上昇力のある五式戦、バランスのとれた疾風など、操縦者の腕にあわせて楽しめるでしょう。
四式戦闘機疾風―大戦末期にベールを脱いだ陸軍航空隊の最終兵器 (〈歴史群像〉太平洋戦史シリーズ (46))
この本は、四式戦闘機には既知のものとは違うサブタイプが存在し、しかも実に1000機近くも生産されていたらしい、と説く。
その結論にたどり着くまでのひじょうに実証的・論理的な推理の道筋もおもしろい。
この本よりも後に発売された某社のプラモデルも、この本をもっと参考にするべきだった。
1/32中島 キ84 四式戦闘機 疾風
誰にでも実機らしい疾風が作れると言う点で評価は高い。
何よりも長らく童友社(旧トミー)しか存在しなかった、同機の1/32を出してくれた事への感謝の念は大きい。
全体的な印象は同社の1/48の拡大版で、中級者以上の目線ではストレートに組むと、あっさりした表面モールドのせいもあり、やや「ノッペリ」した印象になってしまう。必要に応じてパネルラインを深堀りしたり、特に無塗装機を作る場合はリベット打ちした方が良い。(このサイズだとリベット打ちは相当大変だが。。。)
外形はほぼ正確。機種がやや太めという指摘も見ますが、実機を何度も見た印象からすると、これくらいがちょうど良い。主翼に補強桁を組み込み上半角が狂わないようになっているのは、とてもありがたい仕掛け。ただし、胴体と主翼には左右それぞれ0.5'o程度の隙間があくので、パテ埋めが必要。(現代のキットにしては珍しい)
コクピットも少なめのパーツでよく纏まっていますが、座席はクッション+落下傘を敷いた状態ではなく、忠実にシート形状を再現してほしかった。(そのおかげでエデュアルドの高価なエッチングパーツのお世話になりました。)エンジンも良い出来ですが、完成後に見せるようにするためにはそれなりの改造と技術が必要。(ピストン背面の肉が抜けていたり)
総括すると好印象の外形で評価が高いものの、1/32で出すのならもう少し濃密な内容を期待したかった。同社の1/32への姿勢はタミヤとは違って、ある程度の技量のモデラーが腕を発揮するための「素材を提供する」という印象を感じる。つまりタミヤはモデラーがエンジンやコクピットなどの各セクションを組んでいく中で、それぞれの構造や形状を学ぶ楽しみがあるが、同社は「そこまではキット側は用意しないから、必要な人は自分で調べて自作しなさい。」というメッセージを随所から感じます。これはかつてから一環した同社の姿勢なので、どちらが良い悪いと一概に言えるものではありませんが、私の好みだけ言わせてもらうと、もう少しだけタミヤ的な要素があった方が嬉しいです。
不滅の戦闘機 疾風―日本陸軍の最強戦闘機物語 (光人社NF文庫)
四式戦「疾風」は,大東亜決戦機として開発され,機体構造を簡略化するなど工夫し,戦争末期の物資の厳しい時代に約3,600機が生産されました。この本は,中島飛行機が開発した,91戦から四式戦「疾風」までの開発の歴史が中島飛行機の開発者の苦闘を通して描かれています。「疾風」について書かれているのは,後半部分ですが,それまでの経緯が書かれてあり,非常に興味深く読むことができます。
格闘戦を重視していた軍部が,連合国軍の2,000馬力級戦闘機に対抗して開発した「疾風」ですが,機体の優秀さに対して,エンジンのハ45(海軍名称誉)の故障の多さがネックとなりました。ハ45は,零戦や隼の栄型エンジンとほぼ同直径で1.5倍強の出力を発揮するハイチューンエンジンでしたので,加工精度不良や当時の電装系や潤滑油・揮発油の性能がついていけず,本来の性能を発揮できませんでした。このあたりは後半に書かれていますが,その中でも,エンジンの慣らしや定期整備をきちんとした部隊では,稼働率が高かったということでした。このあたりは,T型フォードの普及でモータリゼーションが進んでいたアメリカとの差ですね。
分散配置され,圧倒的な戦力の前に消耗を繰り返し,華々しい活躍のない「疾風」ですが,手堅い設計には,さすが戦闘機開発のパイオニア中島飛行機とうならせる内容だと思います。
1/48中島 キ84-I 四式戦闘機 疾風
ハセガワの比較的新しいキットで
ヨンパチ疾風のベストキットでしょう。
平均的な凹モールドに、合いも良いです。
作っていてがっかりするような悪い点は無いですが
作っていて感動するような凄さも全く無いです。
三振はしないけど、でもホームランも打たない。
これぞハセガワって感じのキット。
10段階評価でタミヤの疾風を5とすると
これは個人的に7.5ぐらいです。
部品も少なく精度も高いので初心者にもお勧め。