大納言円条寺と父である但馬守の思惑。浪人と切支丹の切なる願い。
このはざまに立ち、己の信じる道を走り続ける柳生十兵衛の物語。
前作同様、素晴らしい作品でした。
このシリーズの見せ所である殺陣は、前作の剣技を見せる殺陣とは違い、第6回の小林東十郎との戦いに象徴されるように泥臭く、やるかやられるかの実戦向きの殺陣になっていたと思います。
もちろん殺陣だけでなく、シナリオ・映像・音楽、全てにおいて今一番のお気に入りです。
値段がちょっと高いのは気になりますが、120分で5千円近く取るアニメ作品よりはよっぽどマシです。
一年の半分は豪雪のため雪に埋もれる生活をする新潟県二田村。そこで産声を上げた角栄は6人の姉妹に囲まれて育つ。幼少期より吃音に悩まされるものの、克服への努力は並大抵のものではない。高等小学校卒業後、土木仕事を始めたころから彼の運命はすごいスピードで好転する。 私の記憶の中の田中角栄といえば「まあこの~」と加藤茶が真似をしていたものが先ず浮かんでくる。次はロッキード事件の汚職政治家。 この本を読んで、彼について簡単には語れないな、という思いが強くなった。 人一倍の努力家であり、腰が低く、愛嬌がある。記憶力に優れ、約束は絶対に守る。 上巻は、田中角栄の生まれたときから、幼少期、土木作業員、軍隊生活、社長角栄そして政治家。「しだいにくろずんだ策略のくまどりを宿すようになって」小佐野賢治との関係が深くなっていくところまでです。
山岡鉄舟という人の写真をみると、顔つきや目がとても落ち着き払っていて、
どこにも剣豪というイメージを湧かせるような殺気立った表情はない。その何物をも拒まない、柔和でもなく剛毅でもない澄んだ目が、
この本を読むことで、道を極めて到達した場所にいる人物の目だということがわかる。
それは「無刀流」という名前にも、また、彼の死に際の様子にもあらわれている。
剣豪好きには物足りない内容かもしれないが、
禅と剣を融和させて凡人のおよばない高みにまで昇華させた彼の生き方に興味をもつならば、
ぜひおすすめしたい書である。
下巻では、
銀行家としての活動にとどまらず、日本の産業を
発展させるため次々と起業していきます。
アメリカとの民間外交や学校の設立、
養護施設の運営など獅子奮迅の活躍が描かれています。
今でもよく知られている数多くの大企業の設立に
関わっていたという事実は驚きでした。
しかも自分の利益ではなく、日本の利益のためという
公共心からすべての活動が生まれています。
多くの日本人は知らずにその恩恵を受けているのでは
ないでしょうか。
上泉伊勢守等5編が納められている。それぞれ生涯を描いた作品ではないので人物評が不明なところはやむを得ぬがそれぞれの兵法への取り組みが良くわかる。特に上泉伊勢守は大変おもしろい。また佐々木小次郎が宮本武蔵との対決時69歳であっとは初めてしりました。歴史小説161作品目の感想。2008/10/12
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