ハートブレイカーズ解散の後ロンドンに残ったジョニーが放ったソロデビュー盤です。
バッキングは基本的に2種、
ロッカーはフィルライノットにピストルズ組、 ミディアム系はオンリーワンズ組と分かれる。
大名曲、You can't put your arms around a memoryもオンリーワンズのメンバーのバッキングで収録、ピーターペレットの特徴的な声のバックヴォーカルも入っています。
ここでのオンリーワンズの参加はピーターとマイクケレットだけだけど、
ベースのアランメアーも参加したジョニーのライヴ盤もブートながら存在しているし、
ギターのジョンペリーも後のジョニーの活動に大いに貢献しています。
名曲揃いのアルバムではあるけど、いかにもリリィホワイトらしくミックスがカタいし、
ジョニーのヴォーカルも本調子でなく、親しみ易さよりも突き放した印象がある。
ダディローリンストーンのカヴァも、フィルライノットとスティーヴマリオットと入れ替わるヴォーカルも、ジョニーのソロとしては似つかわしくない。
インナースリーヴの曲目クレジットも、パンクというよりは遊びすぎ。
でもタイトル通りのジャケットは最高。
ジョニー亡き後に出された復刻CDにはシングル及び未発表曲計4曲が追加、
中でもタイトル曲のソーアローンは、明らかにオンリーワンズの参加で、初発表のスタジオテイクとして素晴らしい出来、
ライヴヴァージョンの方は嫌というほど発表してきたジョニーの歴史を覆すぐらいです。
ジョニー・サンダース&ザ・ハートブレーカーズ「L.A.M.F」です。パンクロックの範疇に収まらない、ロックン・ロールの大名盤として君臨している偉大な作品です。全てが名曲。全てがロックン・ロールの理想像。キャッチーなリフとルーズなギターにジョニー・サンダースのボーカルが乗れば身体が独りでに動き出してしまいます。大学時代良く聴いたアルバム。そのときの衝動が今も身体の奥に残っています。だから本作を聴くと、その衝動が蘇ってくるのです。
SEX PISTOLSの元ネタであったNEW YORK DOLLSに在籍→解散後、このバンドを結成。1991年にオーヴァードーズで死んでしまう彼が、この作品で表現しえたものは、NYという大都市が持つ刹那的・退廃的な空気であった。クールなロックンロールなんですが、どこからか漂ってくる退廃的なNYの薫りが本作を名盤たらしめているのでしょう。NYの吟遊詩人LOU REEDと並んで、彼の姿こそがNYだったのだと思います。そしてそれと同時に、SEX PISTOLSのシドと並んで、パンクミュージシャンとしての人生を体現した存在でもあったのだと思います。RAMONESもカヴァーした名曲【CHINESE ROCKS】も含む。
物語のはじまりはタフで重く、中盤、痛々しく、最後は優しい気持ちになる映画です。
"多数の豪華出演者が集結!"リチャード・ヘル、ジョニー・サンダース、ジェリー・ノーラン、ディー・ディー・ラモーン、グレゴリー・コーソ他には間違いはないのですが、そんなに露出度は期待しないほうがいいかもしれません。しかし、PunkとBeat好きにはお薦めです。
ピストルズ、クラッシュ、スリッツ、ジョニーサンダースといったパンクの重要バンドからオルターネイティブTVなどマニアックなバンドまでの演奏シーンやリハが収録されております。ボーナス映像にはジョンライドンと監督のドンレッツのインタビューも含まれており、この辺りの音が好きな人にはかなり楽しめる一本です。
そして突出しているのはジョニーロットン(当時)の歌の上手さとカリスマ性です。他のバンドと比べると雲泥の差があるんですよ、これが。やっぱり残る人は違うのかと思う反面、ジョニーサンダースの既にジャンキーで目がとんでいる姿にもなかなか惹きつけられるし、スリッツの女性バンドらしいちょっとした揉め事も微笑ましかったりします。あと、スージースーも意外に旨いのも驚きです。ま、とにかくパンクニューウェイブ好きにはお薦めです。
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