伊集院光氏が趣味で集め自身のラジオで紹介したのがキッカケの、従来のコミックソング集などでは収録されなかった迷盤珍盤を厳選した“通が唸る”コンピレーションアルバム。トップバッターの「.パパはメキシコ人?」の歌い出し、「銭$ソング」の白木氏のハジけぶり、オリーブの首飾りに歌詞を付けた「ゆうわく」、「コンドールマン」「ヘドラをやっつけろ」などテーマ曲なのに主人公をメインに歌っていない特撮の曲、7、11、12の洋楽直訳?カバーなど、どの曲も聞き所満載。また、この企画に多数貢献した(笑)なかにし礼氏の作詞仕事にも注目したいところ。 安価だが曲数が少ないので本当は星4つにしたいところだが、今回は見送られた「Haco/Wannabe」「大場久美子/サージェントペッパーズロンリーハーツクラブバンド」「内山田洋とクールファイブ/イエスタデーワンスモア」「あいつの名前はレインボーマン」などが第二弾に収録されることを願って星5つ。 なお、同じく伊集院氏の番組の他、タモリ倶楽部やトリビアの泉などでも紹介された事もある「子門真人/スターウォーズのテーマ」は「テクノ歌謡ポリドール編ハートブレイク太陽族」に収録されておりそれほど入手困難ではない。(この「テクノ歌謡シリーズ」も迷盤珍盤が多く含まれておりファンは必聴だ。)
なかにし礼『長崎ぶらぶら節』についてレポートします。 本書は小説と言うよりもノンフィクション(伝記)に近いですね。著名な作詞家のなかにし礼が、明治から大正、昭和の長崎で数奇な人生を送った芸者愛八(あいはち)の生涯を綴ったものです。 長崎の丸山という遊場で芸に打ち込んでいた愛八は、長崎の大学者の古賀十二郎と出会い、長崎に埋もれた古き良き歌を探しに、3年もの月日を費やします。 愛八は古賀の人生に共感し、古賀は愛八の芸=歌の素晴らしさを尊敬し、「似た者同士」(P95)の二人は、本当の夫婦以上の密な時間を過ごしていくことになります。 「長崎の古か歌ば探して歩」(P96)く旅は、受難に苦しむキリシタンの村に 葬むりかけられていたパライソの歌を「記憶」し、新しい命を吹き込みます。また江戸時代(嘉永年間)に歌われ、そして忘れ去られていた「長崎ぶらぶら節」と運命の出会いを果たします。この歌は二人が採集した「どの歌にもなかったような力と光」(P195)がありました。 なんとこの作品は映画化され公開されました。愛八には吉永小百合、古賀は渡鉄也、この二人のコンビで映画になったようです。良かったら皆さん、観に行ってください。 さて二人の「恋」の行く末については、本書に実際当たってもらうことにして、最後に歌の不思議(歌の持つ生命力!)を語った古賀の次の言葉を紹介して終わりとします。 「歌は英語でエアー・・・つまり空気のことたい。・・・大気をさまようていた長崎ぶらぶら節が今、うったち(注、長崎弁で「私達」のこと)の胸の中に飛び込んできた。これをこんどうったちが吐き出せば、また誰かの胸に忍び込む。・・・そうやって歌は永遠に空中に漂い続ける。これが歌の不思議でなくてなんであろう」(P197) 長崎ぶらぶら節は愛八によって明治から昭和まで歌い継がれ、そしてなかにし礼により改めて息吹きが吹き込まれたようです。(以上)
兄弟だから、親子だからどんなにだめなやつでも 結局は可愛いものだ、許せてしまう。 そんな思い込みを根底から覆す作品だ。 この兄弟ほどではないにしても、世の中にはこんな肉親の関係もあるはずだ。 作者の読みやすい文章を通じて、作者ほどの人がなぜこんな奴を信用してしまうのか、金を貸してしまうのかが納得させられる。
「また逢う日まで」から始まり、「また逢う日まで」で終わるこのアルバムは、タイトルどおりのゴールデン☆ベスト!!!全曲魅了されました。魅了という言葉は目だけで感じるものではないのですね。特に、一日に一回は口ずさんでしまうこの曲は永久に私の心に生き続けることでしょう。大切にします。それにしてもワイルドジャケットですね。
同名の小説を読みながら聞いています。音楽と小説を共に聞く事で当時の情景や舞台が鮮やかに蘇る気がします。私は同時代を生きた人間ではありませんが、なぜか懐かしさを感じます。高度経済成長時代の日本にあった、「生き抜く力」を改めて勉強させて貰いました。おすすめです。
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