まずレビュアーは20代であることを書いておきます。
いわゆるWeb2.0コンテンツや、グーグルの提供しているクラウドコンピューティングの変遷を当たり前のように受け止めてきた世代(20代前半のユーザーでしょうか)にとっては、もはや当たり前のビジネスモデル-FREEであり、読んでいて非常につまらない歴史書だな、と感じました。 ネットの若いユーザーはどのようなものにお金が流れ、どのようなものはFREEでなければならないか等、そんなことは感覚的に分かっているわけです。
それでいて30代以上の方々にこれが理解できるか、と言われれば…そりゃネットやPCでお仕事されてる方や、一部の知識のある方々は分かるでしょうが、普通の方には本を読んでもイメージが沸かないんじゃないでしょうか。
もちろん読んでみるのは良い事です。 ただ得られるものは少ない(ネットを常習的に使わない方は経験が少なく、実感が沸かない)と思われます。若い方でネットをよく使う方は読んでみてもいいんじゃないでしょうか。
筆者も書いていますがFREEは無闇に使うべきではなく、明確な戦略があってこそのFREEだと言っています。 ですのでFREEと加えて、ゴールドラットの制約条件の理論についても学べば理解が深まるかなと思います。
69年発表の2nd。1.のカッコ良いことと言ったらもう・・・。このアルバムはフリーの全てのアルバムの中でも独特の質感の違いを感じる。演奏がかなりハッキリと聞こえてくるのだ。特にベースのくっきりとした音像とギターのトーンの違いは一目瞭然。クリス・ブラックウェルのプロデュースの手腕の良さは強く感じる。フリーはブルース的な要素が強いグループだと思われがちだが、実はもっと砕けた分かりやすい音楽をやっていおり、このアルバムでも一聴してブルース臭さのようなものは強くは感じない。この時点でかなり独自性の強い音楽性を持っており、既に収録曲は全てがオリジナルである。次作に比べると有名な曲が少ないため地味な印象はあるものの、カッコ良さという意味ではこちらが一枚上手だと思う。弾力性のあるこの素晴らしい演奏は絶対に聞くべき。ポールのヴォーカルも時にメタリックにそして柔らかく豊かに響く。
長年の友人で有名なフリーメイソンのメンバーPeter Solomonから講演を依頼されたLongdonは、ボストンから急遽ワシントンDCに向かう。だが、ワシントンDCで彼を待ち受けていたのは、フリーメイソンが長年守り続けた危険な秘密とそれを手に入れようとするパワフルな敵だった。
扱っているテーマが異なるものの、プロットそのものはThe Da Vinci Codeとほぼ同一である。そのうえ、プロットに肉付けするためだけに謎とその解説のための会話を加えたような印象で、登場人物にまったく個性を感じない。従って彼らが危機に直面してもドキドキ感がないのには困った。謎が謎を読ぶ展開も、「知りたい!」と思わせるような謎がない。普通の人ならすぐに解けるはずの謎に数ページも割いているのには眠気すら覚えた。
また文章力が問題だ。 The Da Vinci Codeの場合はスピード感のある展開で、謎解きの楽しさもあり、文章の稚拙さが気にならなかったが、The Lost Symbolは250ページですむ内容を528ページに引き延ばしているので、同じ形容詞の繰り返しや陳腐な表現が気になって仕方なかった。
欠陥はあるが、インターネットを活用して謎解きの鍵になるアートや場所を調べると、がぜん面白みが増す娯楽作品である。
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