40名ほどのイラストレーター、アニメーター、漫画家etcが書かれた、自転車+少女の本。
一見萌え系だけど、ブリヂストン工場見学などのテキスト系も読み応えあり。
…しかし、テキストは字が小さくて見にくいのが難。
基本的に自転車好きでかつ萌え絵もいける人なら勝っても損は無く、
どちらかしか属性を持たない人はそれなりの覚悟は必要かと。
自分はどっちもいけるので見てよし、読んでよしでした。
テープの音源がなかったのか、ソノシートからのリマスタリングのようで、プチプチノイズが少し入っています。
でも、これが聴けるなので、すごすぎ!
井上陽水の「桜三月散歩道」が聴きたかったのだけど、他の曲も、すごくいいです。
作品の舞台は1966年初夏。 横須賀から地方の高校に転校してきた西見薫(男の子)。 そこでクラス委員の迎律子と札つきの不良の川渕千太郎と出会います。 この第1巻ではジャズを通して3人の友情が育まれてゆくまでの物語です。
1966年は私は生まれていませんしジャズも詳しくありません。 ですが60年代を知らなくても音楽が詳しくなくても、 物語の本筋は人間関係なのでとても面白く読めました! 現代日本と大きく違うのは流行り言葉と携帯電話がないことくらいでしょうか。
私も薫と同じ転勤族の親を持つ子供でしたので、 薫の孤独感とあきらめにも似た卑屈感は、とてもよくわかります。 薫と出会う千太郎という男の子は札つきの不良ですが、 懐が深く優しくて明るくて太陽に匂いがして、とても魅力的な男の子です! 彼の魅力はケンカに強いことじゃない。 その強さを自分の力の誇示に使うことはないからです。 孤独感と卑屈感から薫が自分の殻にとじ込もうとするのを、 太陽の中に引っぱりだします。実際のシーンは雨の中の屋上ですが。
『体に当たる雨は』『思ってたよりずっと気持ちよかったんだ』
薫の心が動いた瞬間です。 読んでいるこちらにも、じわっと響きます。 この後に雨上がりの太陽の下、薫が苦手だった坂道を駆け下りる千太郎を、 薫が見つめながら流れるモノローグが詩的でとても美しくて印象的でした…。 なんという素敵なモノローグでしょう。 ここで完全に心をわしづかみにされてしまいました。
その後も薫は都会っ子が嫌いなクラスメイトの山岡に拉致られたりします。 助けに入った千太郎がかっこいいことは間違いなしなんですが、 千太郎に加勢すべくメガネをはずす薫の姿には、 ワクワク感でページをめくる手が震えました。 そして千太郎のキメのひとこと。
『ボン』『俺の友達』
こんなセリフ、言われたかったなあ! 友達ってセリフが引っ越しばかりで幼なじみのいないの私には、 しらじらしく嘘くさく、また気はずかしく、一度も口にできなかったし、 言われたこともなかった自分の子供時代。 こんなにかっこよく言われたらどんなに幸せだったろう! この時点で、ぼろっと泣いてしまいました。
千太郎、あんたについていきます! …かっこよすぎです。
言わずと知れた『ドラえもん』の中に出てくる名言を集めた本。マンガのコマの抜粋と、それについての思い入れが書かれているけど、コマの部分を見るだけでも楽しめます。
「さようなら、ドラえもん」の巻の、ジャイアンにボロボロにされながらも立ち向かっていくのび太の「ぼくだけの力で、きみにかたないと・・・。ドラえもんが安心して・・・、帰れないんだ!」というセリフ、そして初めてジャイアンを退けたのび太に肩を貸しながら、のび太の「みたろ、ドラえもん。かったんだよ。ぼくひとりで。もう安心してかえれるだろ、どらえもん」の言葉に涙を流すドラえもん。いつ思い出しても泣けます。
また、「のび太の結婚前夜」の巻、未来の世界で、のび太との結婚に不安を抱くしずちゃんに、しずちゃんのパパがかける言葉、「のび太くんを選んだきみの判断は正しかったと思うよ。あの青年は人のしあわせを願い、人の不幸を悲しむことのできる人だ。それがいちばん人間にとってだいじなことなんだからね。かれなら、まちがいなくきみをしあわせにしてくれると、ぼくは信じているよ」、いいセリフです。それをこっそり聞いていて顔を赤らめているのび太(タイムマシーンで現代から未来に来た)が可愛らしい。
もちろん、泣かせるセリフばかりではなく、のび太らしいばかばかしい屁理屈や世をすねた言葉、ドラえもんの時には温かく時には冷たい言葉の数々、ジャイアンならではの凶悪な言動など、様々な名セリフが楽しめます。
ドラえもん好きな人、ドラえもんを読んで育った人、そしてドラえもんをあまり好きではない人にも読んでもらいたい本です。
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