「詩も映画も精神のストリップ・ショー」というJ・コクトーの言葉どおりに、コクトーの自由なイマジネーションが広がる映像世界。 J・コクトーのファン、映像に興味がある人なら楽しめそう。 コクトーに興味がない方、脈絡のあるストーリーを映画に求める方には、あまりおすすめできない作品。 多くの有名人・スター俳優が出演しているがクレジットなし。 その理由は、映画のラスト、コクトー自身の言葉で語られている。 ラスト・シーンに至るまで、皮肉と遊び心に満ちた映画。
出演者の名前だけ見ても興味を惹かれた作品。 「オルフェ」のセジェスト役E・デルミ(コクトーの養子かつ恋人)をはじめ、コクトーが長く愛したJ・マレー(40年代仏を代表する美男俳優「美女と野獣」「オルフェ」など)、M・カザレス「天井桟敷の人々」「パルムの僧院」「オルフェ」、F・ペリエ「居酒屋」「オルフェ」「仁義」、J・P・レオ「大人は判ってくれない」「映画に愛をこめて・アメリカの夜」、Y・ブリンナー「王様と私」「荒野の七人」、C・オージェ「007サンダーボール作戦」、ピカソ、C・アズナヴール・・etc。 製作は、コクトーを敬愛していたF・トリュフォー。トリュフォー作品「柔らかい肌」に本作のポスターが写るシーンがあった。 コクトーから「大人を判ってくれない」を絶賛した手紙を受け取り、トリュフォーが感激、恩返しのような形でトリュフォーが本作に製作費援助をしたという有名なエピソードが残っている。
コクトーの精神世界、自由な映像の遊びの世界。 時空の自由な往来、フィルムの逆回しによるハイビスカスの蘇生、馬と人間の半獣人、女神のマスク、貼り付けた目、有名人のサインを食べる偶像など、シュールなシーンの連続、コクトーの詩・言霊の洪水の世界の映画。
これは聖書には書かれていない真実を証明した書物です。その証拠は医学的な見地から、そして歴史的な見地からと、さまざまな見地からジャーナリストによって書かれています。この本を読んだクリスチャンはあらためて、ため息とともに、イエスの顔を感謝して仰ぎ見、またノンクリスチャンは衝撃の事実にイエスへとあらためて思いをはせるでしょう。映画「パッション」を説明する本としても活用できます。
この映画は、ラング監督の「M」に続く2作目のトーキーです。 独時代最後の作品となりました。 当時、独はナチ政権、この映画を独国内で上映禁止に、ラング監督はその後すぐに米国に亡命しました。 内容よりも「いわくつき」の作品として、この映画は有名です。 ヒトラーやナチの隠喩ともとれるような描写もあり、そういう文脈で理解されることが多いようです。
プリントについては極めて良好です。 30年代のモノクロ映像ですが、驚くほどクリアー。 オリジナルのネガが存在するようですが損傷が激しいため、程度の良いポジを集め、欠落部分を埋めてオリジナルに限りなく近い形にしたとのことです。 オリジナルが122分で、このプリントは121分です。 特典映像も非常に興味深かったです。 存在する独・仏・米の3バージョンを並べながら、詳細に違いを説明しています。 付録の冊子も大変充実しており、背景も含めて随分理解の助けになりました。
内容的には、残念ながら「ドクトル・マブゼ」には及ばないと思います。 刑事もののような娯楽的側面が強く感じられました。 前作のような邪悪で狂気あふれるテイストが全体的に減退している気がします。 それはマブゼが話の中心にいつつも、一貫して存在が曖昧だからではないでしょうか。 ですが、マブゼ再演のロッゲとバウム教授演じるベレギが出てくると雰囲気が一変します。 ふたりの演技が共鳴しあって、えもいわれぬ狂気が生まれているのです。 やっぱりすごいなって思います。 話も十分面白い作品ですし、ハッとしたところであの狂気が演出されているわけですから。
この作品、ラング監督の超A級作品に比べれば凄みが足りないことは否めません。 ラング監督を始めてみるなら他の超A級から、この作品を観るなら「ドクトル・マブゼ」を観てからにしたほうがいいと思います。 ラング・ファンはやっぱり必見だと思います。
キリストの死や復活、またキリストは神なのか、といった疑問に分かりやすく応えていく。 米国のキリスト教講演家でもある著者の証とも読み取れて非常に面白い。名作「ナザレのイエスか神の子か」にも影響を与えたらしい。信仰持ちたての人が読んでいくと信仰の励みになると思う。 しかし、”○○大学の××教授は「~」とコメントしています”と言った表現の多さはやや説得力が劣る。ほとんどが、彼らの結論で、結論にいたるまでの理由をもっと詳しく書いてほしい。でも、これほど簡潔に書いたから、分かりやすくて英語圏でベストセラーになったのかな?この部分ででの伝道アプローチを考えている人は本書をよく学んで利用するとことをお薦めする。
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