ワン・フォー・オール,オール・フォー・ワン~東日本大震災チャリティ・アルバム
RIOTの新曲である"Wings are for angels"だけを目当てに購入したが、他曲も含めて全ていい。オムニバスなので1曲ごとにアーティストが違うが、捨て曲が全然ない。
先述の"Wings are for angels"は名盤「Thundersteel」に収録されてても全く違和感がない爆走曲で、Tony Mooreの衰えのないハイトーンが炸裂している。Mark Boalsの"Shine"は多数のミュージシャンが参加しており、ディズニー映画の主題歌になっても不思議はない素晴らしいバラードだ。
これを機に今まで名前だけ知っていたが、曲はちゃんと聴いたことがないアーティストのアルバムも購入してみようと思う(私の場合はGRAND ILLUSIONとHAREM SCAREM)。
Figure Number Five
「素晴らしい!」
前作発表から約1年という短期間で出してきた彼らの5thは、この一言でレヴューを終わらせてもいいくらいの、凄まじい完成度を誇る傑作だ。
デヴィン・タウンゼンドがプロデュースを担当した前作の方向性を更に押し進めた作風は、IN FLAMESが賛否両論あった「REROUTE TO REMAIN」で示したものに近いが、それよりは伝統的なHMの要素を色濃く残している為、拒否反応は少ないだろう。
スヴェン・カールソン<Key>が曲作りに全面参加した為か、サンプリングを多用した楽曲からはニュー・メタル的な雰囲気も漂うが、このメロディの充実を前にしてはヤツらと比較するのも阿呆らしい。ビヨーン‘Speed’ストリッド<Vo>の歌唱にノーマル・ヴォイスが占める割合も格段に増え、彼らを狭いメロディック・デス・メタルのカテゴリーで括るのはもはや不可能。
彼らの提示した、ヘヴィでアグレッシヴでありながらも、叙情的なメロディを多分に含んだこのスタイルが、現代HM/HRの雛形になることは間違いないだろう。
ザ・パニック・ブロードキャスト
のっけから意標を突くブラストに胸躍らせてしまった1曲目。
ビョーンの新たな歌い回しが新鮮な2、4曲目。
何よりピーター復帰によるギターソロが、生き生きとしている!
後半は少しまったりとしてしまうけど、
最初にガツンとくるインパクトは、
彼らが常に最先端なメタルを創造している証だと、
痛感しちゃいます。
スティール・バス・スーサイド
今じゃヘヴィメタル界の帝王…の階段を上りつつあるソイルワークの1stですが正直に言うとディープパープルの名曲BURNが聴きたくて買いました!これはヤバイ!昔のハードロックの名曲が現代のメタルになって蘇った感じでメチャクチャかっこいい!ボーカル叫びまくり!ドラム速い!原曲よりかなり速いところが良かったです!肝心の他の曲はと言うと…う〜ん、ボーナストラックのインパクトが強すぎて負けてる感じがしましたねぇ…曲自体は悪くないんですがどれもこれもどこかで聴いた事ある曲構成でなんかしっくりこなかったです。特にアークエネミーの初期を聴いた事がある人にはわかってもらえるかと…しかしヘヴィメタル初心者の人にはかなり衝撃のアルバムになることは間違い無し!もう少しオリジナリティが欲しかったのとボーナストラックに免じて星3つです。
Steelbath Suicide: Remastered
スウェーデンのメロデスバンド、ソイル・ワークの1st。1998/2008作
チルボドの後を追うようにしてデビューしたこのバンド、今でこそモダンなエクストリームメタルバンドとして名高いが、
初期はしっかりとメロデスしていた。ツインギターの流麗なギターフレーズを乗せて疾走するスタイルは、
COB+ARCH ENEMYという感じで、フレーズには取り立てて個性的なものないのだが、質の高いサウンドは
デビュー作にしてすでにだいぶ確立されている。リズム面ではヘヴィロック的なノリを取り入れていて、
こうしたモダンさが、現在につながる多くのニュースクール系バンドに影響を与えていると言っていいだろう。
これまでのメロデスバンドに比べて音がドライで、曲が短くあっさりとしているのが、これからの深化の過程を暗示している。