Brilliant Moon
前作アンジェリカから2年ぶり通算4枚目のひろみ姐さんのアルバムです。アニメの主題歌やエンディング曲が多いからというのもあるでしょうが、こうして曲が並んでみると泣きの入った曲が多いです。しかも曲のクオリティが物凄く良い!(ほんとに物凄く垢抜けましたね)音も凄く厚い!完成度が物凄く高いです。こういうキャッチーで泣きが入ったアップテンポ曲が詰まった良質のアルバムは最近では少なく貴重です。特典映像は月白炎のプロモーションビデオと姐さんのインタビューです。今回ははしゃいでません。Tバックじゃなさそうです。大人になってます。でもそれが少しさびしい・・ちなみにタイアップ以外の12曲目と14曲目はパワーロック風です。アルバムごとにヘビーな曲が多くなってます。普通逆ですが・・例へるならハローグッバイや羽撃いてアナタへと祈り唄永遠にみたいな曲です。
燃えよ斬鉄剣 ― ルパン三世 TVスペシャル第6弾 [DVD]
パンシリーズの中でも、初期のシリアスさを残し、且つ最近のルパンに見られるコメディ色も表現されており、大人から子供までどの世代でも良い一面を見つけられる作品。
放映当時中学生で、テレビは沢山見ていたが、その中でも強く印象に残っている作品。実際のところは知らないんだけど、最後のあのシーンを描きたくてこの作品が作られたのではないか?と思うほどラストはインパクトに富んでいる。
ラストシーンのあの機体、斬鉄剣より硬いんじゃないの?という意見もあるが、全く同じ箇所を二回+飛び降りと飛行機の相対速度を利用する、という離れ技を利用することで不可能を可能にした五右衛門はかっこよすぎ。が、それはもちろん多くの命を詰む行為。あの場面が丁寧に描かれることで、誰よりも辛いだろう彼の心境が潜在的に痛いほど伝わってきて、強いメッセージを残した。それは、ルパンシリーズに個人的に感じる、最も欲しいものは手に入らない、という人生の一つの格言のようなもの。それは、もしかしたら最も良い方法があったのかもしれない、だが、自分の信念に従い突き進む彼の生き方には、やはり共感出来るところがある。
隠れた名作だと思う。時間があれば、見て損はない。
冷戦を経てソ連崩壊、イラク空爆、世紀末、という当時の社会背景を加味してもう一度見れば、さらに深みは増す
燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)
学生時代は歴史が苦手だったので、時代小説は難解と思い込み、はたち迄全く読んだことがなかったのですが、00年前後のはたちになる頃NHKの「その時、歴史が動いた」で土方歳三を知り、その後に「御法度」の映画を見、新選組のことがもっと知りたくなり、まずは短編の「新選組血風録」を読み、本書ですっかり時代小説の虜になりました。
この本でも映画でのビートたけしの土方は想像つかないですが(笑)武田真治の沖田はぴったりイメージ通りだなと思いました。
この上巻では土方が夜市の祭礼で女を強姦(ころし)にゆくというくだりはえっ!?てかんじだし、前半のお雪に出会うまでの女性の扱いが、今迄時代小説を読んだことがない私にはヒドい男ぶりに衝撃でしたが(でも、これも時代小説の醍醐味)新選組の結成後はまさしくハードボイルドな世界!
最初に読んだ頃は天然理心流 北辰一刀流 神道無念流といった剣道の流派で育ちの環境や学問・武芸のレベルがわかるとか、長州 土州等が日本のどこにあるか全く知らないし、人名や地名等これらのことが慣れるまで少し時間がかかりましたが、こういったことも読んでいくうちに理解していくのでとても勉強になります。
毎年夏に出る新潮文庫100冊の小冊子にも毎年登場し、男性が好きな本NO.1によく本書が選ばれているのが本当に納得!で強く 美しく 時に優しく 自分にも厳しくストイックな生き様に、私もこのような人間になりたいと思い、今までの考え方や価値観が変わっていったように感じます。(私は女だけど)この本に出会い、次の年には時代おくれになったり、1回読んだら簡単に理解でき、飽きるような旬な作品・作者を読むのではなく、読む前に人物・時代・社会背景等を自分の目で確かめ、時代を超えても歳を重ねても読むたびに新しい発見がある「登場人物の魅力」がある作品を選ぶようになりました。