よろしくメカドック 4 (集英社文庫―コミック版)
いまだ語り草になるメカドック。
根強い人気の秘密の一つに"ディティールのこだわり"が挙げられるのではないか。
本巻最終章の扉、メカドックのショップ看板を架け替えるシーンがある。
連続性を持たせスピード感あるロゴ書体に"ド"の濁点や"ッ"の文字が跳ねるようなリズムを与え、
チューニングショップに相応しい勢いを連想させる。
直線的で角の立ったロゴデザインは80年代的最先端であり、新進気鋭のメカドックを象徴する感がある。
ライバルたちも負けていない。
チェッカーフラッグをあしらい、誇り高さを象徴する那智の"CHAMP"
シンプルで衒いなく、昔気質の職人を連想させるナベさんの"ワタナベ"
夢幻・ハイギヤード・紫電改など、登場するどのライバルショップのロゴも高い次元でデザインされている。
それぞれのポリシーが読み取れるようだ。
次原氏は商業デザインの面でも才能を持っておられたと感じる。
ただでさえ難しい自動車デッサン。
その平面上に精密なロゴをあしらうことは作画の難度を高め、
時に構図の破綻を招き、直感的に伝わるインスピレーションを殺いでしまうリスクを伴う。
しかし次原氏の画はバトルシーンの中でも破綻なく、堂々と活力のある線でこれを描ききってしまう。
ボンネットやヘルメットに、彼らのポリシーを象徴する「ロゴ」が、高い完成度で描かれた事が、
国産車をベースとしたチューニングバトルのリアリティを一層盛り上げ、
時を越えても読者に忘れられぬ作品となる一要素になったのではないか。
車のデッサンが大の苦手だったと述懐する次原氏が、週刊連載を3年間この精度で乗り切った点、感心してしまう。
氏にとって、風見とともに成長を重ねた3年間だったのだろう。
よろしくメカドック DVD-BOX
放送期間が短い作品だったにも関わらず、なぜか異常に知名度の高いチューニングカーアニメ。私の住んでいた地域では夕方の6時ごろからやっており、普段はアニメは見ない父と楽しく見ておりました。車の知識がまったくない子供の私が見れるスバラしいアニメでした。仲間内でチューンした車でライバル達をせり抜いていくのがとてもカッコイイんです。車の趣味はこの作品に影響されまくりです。
車のTVゲームを買っても、最近の人は「白のスプリンタートレノ」でしょうが、私は「セリカダブルエックス」や「CRX」などが登録されていないか探してしまいます。もちろん「RX-7」は黄緑色でw。DVD化されたんだからゲーム化もしてほしい今日この頃。
よろしくメカドック 4 (ジャンプコミックスセレクション)
『よろしくメカドック』は80年代初期に週刊少年ジャンプに連載された、当時には珍しい(少年誌としても)カーチューニング漫画です。スーパーカーブームなのにそのほとんどが市販車をベースにした改造車とオリジナルカーというのも面白い。ショップをベースにして公道レースからゼロヨンなどステージもバラバラ。個性的なキャラが多く存在し、風見潤とライバル那智渡を中心にストーリーが展開していきます。初心者に優しいチュートリアルもありますので、車に特に詳しくない私などでも普通に漫画を楽しむことができました。そんな『よろしくメカドック』の本巻では全日本ゼロヨンGPへ招待されたメカドックがCR-Xで参戦!練習走行の為に訪れた会場でCR-Xを盗まれてしまい、愕然とする風見たちだが!?
よろしくメカドック 1 (集英社文庫―コミック版)
80年代中盤は少年ジャンプの黄金期。
このメカドックも、その良き時代のジャンプに連載された一作。
キン肉マンや翼くんの人気には敵わなかったけれど、僕のヒーローはもうずっとメカドックの風見潤でした。
"Dr.風見のメカ教室"を読むとちょっとクルマ博士の気分になって、
読んだそばから友達の前で付け焼刃の知識を披露したもんです(苦笑)
スーパーカーブームの名残りがまだあった時代でしたが、このメカドックでは身近な国産車が主人公。
風見のチューンは今見ればツッコミ所満載かも知れませんが、疾駆するダブルエックスやCR-Xミッドのカッコ良さ、
ナベさんや那智渡といったライバルたちとのバトルの迫力に、理屈ぬきにしびれてしまうのです。
キャノンボールやゼロヨンGPと言ったレースも良いけど、その合間に繰り広げられる、いかにも80年代のハチャメチャカーチェイスも、
松桐坊主・女暴小町・ミニパト優ちゃんなど、メカドックに集う仲間たちのドタバタ劇も愉快です。
そんな仲間に囲まれ成長してゆく風見の姿を見ていると、今も熱くなる気持ちに駆られるのです。
イマドキの子供たちにも、是非このチューニング・バトルを楽しんでもらいたいと思います。
(164)よろしくメカドック 音楽集
放送終了から20年以上経った今聴いても
全く色褪せないサウンド達。
いや、20年以上経っているからこそ、逆に新鮮に聴こえるのかも。
大人びていて都会的で、お洒落で格好良いFUSIONサウンドは
この「よろしくメカドック」の世界観に
ぴったりマッチしていると思うのです。
ちなみに、個人的なお勧め曲は…
よろしくチューニング、RedZone、バラードをくれ、
TroubleMaker、Far Out、君にWoo…!の6曲。
全体的に、落ち着いた曲が多いです。
但し、作中の曲が全て入っている訳ではありません。
よろしくメカドックは過去にサントラが2枚発売され、
残りの1枚である「よろしくメカドック音楽集Vol.2 Sound circuit」
…があってようやく1つにまとまるんですよね…。
是非とも復刻して欲しいものです。