新・荒野の七人 / 馬上の決闘 [DVD]
60年代初期は冷たい目の悪役として、60年代後半からは数々の大作に欠かせない名バイ・プレーヤーとして、80年代後半はドレピン警部の同僚として息長く活躍しているジョージ・ケネディがクリス役を初代ユル・ブリンナーに代わって演じた作品です。
カリスマ性に溢れミステリアスなブリンナーに比べるととても地味なクリスですが、顔付、年齢から、逆にオリジナルの『七人の侍』志村喬に近い雰囲気です。
七人の配役も初期のスター続出のメンバーからすると大変地味で渋いですが、後に『ダーティー・ハリー』でハリー・キャラハンと組まされるラテン系の刑事を演じたレニ・サントーニや、本作デビューの元アメフト選手で、バート・レイノルズの『シャーキーズ・マシーン』で演じたインテリ・アフリカ系刑事が印象的だった爆薬使いのバーニー・ケーシー、極めてタフな役柄が多いやはり悪役と善玉兼任で、隻腕の元南軍兵士役のジョン・ドン・ベーカー、そしてナイフ使いの名人として『シューシャンクの空の下』で出所を恐れる老囚人役を演じたジェームッズ・ホイットモアが印象に残ります。
後、唯一前作から継続してスペインの名優フェルナンド・レイが出演していますが、役柄は代わって居ます。
余談ですがこの作品でも虐げられたメキシコの人民は七人と一緒にしっかりと戦っております。
この描写が無いとメキシコで上映反対運動が起こり、アルドリッチ監督の傑作「ヴェラクルス」などは彼の地では当初非常に評判が悪かったそうです。
B級ですが、肩の凝らない娯楽西部劇です。
不思議な物でバーンスタイン作曲のあのテーマが流れるだけで高揚した気分になります。DVDとしては一切の特典が無いのが少々寂しいですが…。
そして、ケネディの大きな体がお好きな方は彼の珍しい主演作ですのでお薦めです。
新・荒野の七人/馬上の決闘 [DVD]
前作「続・荒野の七人」は正編のパターンを踏襲しただけの二番煎じにすぎない作品だったが、この第三作はメキシコ革命を話の中心に置き新味を出している。前二作の野盗に襲われる村を助けるという籠城・防戦のアクションドラマから、メキシコ革命軍を手助けし、砦に攻め入るという救出・襲撃のアクションドラマへ変貌した。この路線変更は、パターンを守ったがゆえに正編と比較されただけで終わってしまった第二作よりも、面白い成果をもたらしていると思う。七人のメンバーも第一作と比較すれば、かなり小粒になってはいるが、ガンマンとしてのキャラクター設定は意外にしっかりしており、その点も第二作をしのいでいる。特にJ・ドン・ベイカーの南軍くずれの片腕ガンマンが印象的。登場シーンでは「ヴェラクルス」並みの背面撃ちも披露する。さて問題は主役クリスの交代だろう。黒ずくめスキンヘッドに鋭い眼光のブリンナーから、ジョージ・ケネディである。渋い存在感はあるのだが、基本的にはバイプレーヤーである。ブリンナーのような主役の華はない。その辺が評価の分かれ目だろう。
バッド・ボーイズ (ユニバーサル・ザ・ベスト2008年第1弾) [DVD]
幸せの力もいいですが12月公開のアイアムレジェンドが待ちきれないかっこいいアクション系のウィルスミスが観たくなったらやはりこれでしょう。今話題のマイケルベイのド派手演出がウィルスミスに似合う似合う。やっぱアクションのウィル公は最高にかっこいいです。