ナイン
私は本を読んで泣いたことが三度しかありません。そのうちの二冊が川上健一さんの著作。結末が想像できるように書いているのは計算なのでしょうが、やっぱりかと思いつつもラスト近くで泣かされてしまいました。
名作『翼はいつまでも』と違っていたのは、第一章が退屈だったこと。チームアナウンサー山本節雄を通して語られる人物紹介は物語に入っていけるかどうかの試金石みたいに感じられたのです。
そこさえ通り過ぎれば、第二章からは作者の思うツボでした。
人が一つにまとまれるのは九人までだと聞いたことがあります。ジンルイズの面々に感情移入しながら読めたのはその証かも。
読み進めていくうちに、試合そのものよりメンバーそれぞれの人生を応援している自分に気づかされていました。チーム最年長、堀田徳兵衛夫人の素敵なこと。ピッチャー宮脇志保と高校時代のチームメイトの絆に泣きそうになり、ガマン。そして気がつけば一番興味のなかった記録部長、鈴木誠の物語がキーになってくることが判ったころからウルウルし始めたのは、仕事で高校野球のスコアをつけていた若き日が蘇ったのかもわかりません。
ジーン・スミスのくだりが書き込み不足かなぁとも感じました。とにかく欠点のたくさんある小説です。印刷ミスも三カ所見つけてしまいました。 それでも、泣かされたのです。だから、この本は私にとってはすばらしい一冊です。
ninewave イン・イヤー ヘッドホン NW-STUDIO XNIW551211
TL-T51での検証。
かなりペラい音であるが、クリアな音は素晴らしい。
この価格帯ではあまり無いかもしれない。
解像度も負けず劣らず優れており、高音が綺麗なイヤホンが好みならばこれ一択。
更に、PENGUIN AMP Caffeine Ultraで繋ぐと、低音及び中音域もしっかり聴き取れた。
安いプレーヤーやアンプでもかなり良い音が出ているのには、結構驚いた。
作り自体は値段なりに安っぽいが、音質は文句なし。
PHPAを持っているなら更に楽しめるだろう。