僕は、字が読めない。 読字障害(ディスレクシア)と戦いつづけた南雲明彦の24年
この本は、当事者の発する本と言うことで、かなり期待していましたが、
正直、期待外れでした。
ディスレクシアという障害がどういうものなのか、がまずわからない。
医学的な説明ではなく、南雲さんがどうゆう風に字が読めないのか、どう工夫して読んでいるのか、がわからない。
字が読みづらいという障害をもって、どうやって高校卒業までの勉強をしてきたのか、わからない。
辛く苦しかったことはたくさん書かれていますが、
結局重要だったのは、「家族の愛」?「良き理解者」?
うーーーーん。。。もっと『具体的』にどう対処してきたのかを知りたかった。
著者は、南雲さんではありません。
南雲さんが書いたら(口述筆記でも)、どんな風になってたんでしょうか?
南雲さん著作の本を希望します。
この本の著者の「障害」「障害者」に対する考え方、感じ方に違和感があるのかもしれません。
LDでも偉大な功績を残した人もいる!とか・・・こうゆう記述が大嫌いです。
LDを含めて障害があっても成功する人はあたりまえにいます。
成功しない障害者の方が圧倒的多数です。それは、まさに、健常者と等しく。
南雲さんの父親もディスレクシアの傾向があるのでは・・・という内容があるのですが、
そこをもっと掘り下げて欲しかった。
まさに、ディスレクシア(の傾向)でありながら、仕事を続け、家庭を築いてきた、もっとも身近なお手本であるはずなのに・・・
また、保育士とでありながら、絵本の読み飛ばしを「そのうち治る」と放っておいた母親についても、もっと掘り下げてほしかった。
それが、早期発見がされてこなかった、これまでの日本の現状をもっとも現していると思うのに。。。
ディスレクシア版、「わが家の母はビョーキです 」のようです。
評価は☆3つですが、たくさんの人に読んでもらいたい。
特に、教育関係者、医療関係者。
南雲さんには、これからもっと色々なことを発して欲しいです。
どれだけ苦しかったかではなく、どう克服(工夫を)して生きているのかを。
LD(学習障害)とディスレクシア(読み書き障害)-子供たちの「学び」と「個性」- (講談社+α新書)
LDやディスレクシアについて、さまざまな機会に紹介されるようになってきましたが、その理解はまだまだ不十分だと感じています。そういう中で、本書でも多数紹介されていますが、発達障害を抱えながらも歴史に名を刻んだ人々の存在は大きな励ましになると思います。しかも、その分野は多岐にわたり、ようするに「普通」の人と同じように、いろいろな場所で活躍しているということが興味深い研究結果だと思います。かれらが成功した「秘訣」というものは、これからもっと研究されるべき課題ではありますが、「もしかしたら、私のこと???」と感じるように、存在する割合は多いので、自分にとっても身近な問題として読んでほしいです。
怠けてなんかない! ディスレクシア~読む書く記憶するのが困難なLDの子どもたち
教室で子どもたちを見ていると、鏡文字を書く子・画数の多い漢字が書けない子・文章を1行飛ばして読む子・勝手に文末を変えて読んでしまう子、そんな子どもたちが時々います。
今までどうしてそんな風に、読んだり書いたりするのか不思議でした。
でもこの本を読んで目からウロコが落ちました。
わざっとやったり、怠けているんじゃないんですね。脳の機能の障害で、正しい字形や文章が頭に入っていなかったんです。性格やIQのせいにしてしまうと、とんでもない勘違いをしていしまう!
本当の子どもを理解するために、すべての親と教師に読んでほしいと思います。