刑事(でか)マガジン (Vol.01(2003)) (タツミムック)
主に70年代に盛り上がった刑事ドラマの熱き鼓動を伝える一冊。
「太陽にほえろ!」「Gメン75」「特捜最前線」といった長寿番組から
「CSI」など海外の刑事ドラマ、
果ては「刑事まつり」なんてニッチな(失礼)短編映画シリーズまで取り上げる始末。
「水野晴郎のアメリカン刑事」なんてニヤリとさせられる企画もあって、
制作者の刑事ドラマへの情熱がひしひしと伝わってくる。
谷隼人、櫻木健一、横光克彦、夏夕介、国広富之ら「名刑事」たちへの
インタビューも(その老けっぷりも含め?)必読。
「○○刑事はいまどうしているでしょう」なんて
刑事ドラマファンにはもっともうれしい気の利いた質問もしてくれている。
刑事ドラマの脚本家や監督の貴重な証言がこれまた興味深い。
1クール未満で早々に切り上げるのが前提の今のドラマとは違う、
骨のある番組づくりをしていたのが分かる。
2時間ドラマや「はぐれ刑事」といった最近の作品もキチッとフォロー。
ムック前半にフィーチャーされている「西部警察2003」は
その後不幸な事故に見舞われ、未だ日の目を見ていないが
いつか完成された姿を見てみたいものである。
西部警察ミュージック・ファイル~テイチク音源による初収録曲&ベスト・セレクション~
「西部警察メインテーマ」は、これまでメロディをエレキギターで演奏したバージョンしかでておらず、放送時のバージョンはテレビ用に作ったんだろうと思っていました。
しかし、ついにやってくれました!テレビバージョン、ちゃんとあるじゃないですか!欲しかったのはこのバージョンだったんです。
他にも、追跡シーンでよく流れていた「ダイナミックシチュエイション(別バージョン)」や、「通り雨」等の挿入歌といったこれまで欲して得られなかった曲も収録されているので、これはファンなら間違いなく買いでしょう。
またPART2のテーマ曲は、「ワンダフルガイズ」だけでなく「サラブレッド」も候補に挙がっていたということで、短く編集したバージョンもあったりして興味深いです。
西部警察 PARTIII セレクション 木暮BOX 2 [DVD]
Part3は確かにジョーのメインが少ないけど…
「幻の銀バッジ」
「鮮血の絆」がないのが残念…。
特に「幻の銀バッジ」はジョーの刑事としての成長が良く描かれているいいストーリーだと思うんだけどなぁ…。
西部警察 PARTIII セレクション 木暮BOX 1 [DVD]
漸く収録エピソードが決定しました!
ファン的には、ほぼ順当なセレクトと言えましょう。
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PART-IIIは、PART-IIのイメージキャラクターであった沖田(三浦友和)の退場エピソードで幕を明け、これ以降、最終回スペシャルまで刑事の殉職はありません(厳密には、沖田も「殉職」ではありませんが)。
第5〜6話が沖田の最期を描いていますが、PART-II第16話「追撃」と同様、鳩村との共闘と友情を描いた第2話「護送」、メインは大門と明子の兄妹の絆に関する4話「兄妹」でも、沖田の存在がクローズアップされ、これでもかとばかりに沖田の死を盛り上げる展開が繰り広げられます。
(なお、ウルトラセブンにマナベ参謀として出演していた宮川洋一氏が、沖田の主治医・高松としてPART-IIに引き続いてここでも渋い演技を見せていますので、特撮好きの方はこれも注目です。)
そして、ポスト沖田として、山県(柴俊夫)と軍団のプリンス・五代(石原良純)が登場(第7、8話)、それ以外にも東北方面・九州方面の各ロケと、「外せない」盛り上がりイベント編のオンパレードです。
(仙台ロケでは、鳩村=舘の歌唱や、イベントゲストのチェリッシュの歌唱も楽しめるほか、PART-Iではカドヤのマスターだった佐原健二氏が、全く別の役でゲスト出演しています。)
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その他、話題として挙げるならば、注目すべきは、まずは第14話。
この1983年当時未だ無名だった長塚京三氏が、この時点で既に知的かつプライド高き犯罪者役で登場しています。
大門=渡哲也とお互いスーパーZ2台でレース場での一騎打ちを繰り広げており(但し、運転自体はスタントマンでしょう)、長塚ファンの方でご覧になっていない方は必見です。
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また、私は「PART‐II 鳩村BOX1」のレビューで羽田健太郎氏作曲・「高橋達也と東京ユニオン」の演奏による本作OPの「ワンダフル・ガイズ」を取り上げましたが、ここでは、「ワンダフル・ガイズ」を越える高揚感とスピード感を表現した、本編内BGMでは屈指の「血沸き肉踊る」一曲・「スカイライン・フォーメーション」がRSマシン軍団と共にデビューした第16話の「大門軍団フォーメーション」もクローズアップさせたい。
若干ネタバレですが、冒頭よりテスト走行と称して華々しく同曲に乗ってマシン軍団が登場し、クライマックスではアクション、カースタントの極地とも言える、暴走族軍団との対決が見ものです。
(マシン登場にはしゃぐ一兵の様子が、スタッフやファンまでに共有する高揚感を表現しています)
同話の軸は、山県=柴俊夫が恋人の仇を取るエピソードなのですが、そのような側面が薄らぐほどのカーアクションぶりで、その映像は、saxを中心とするブラス・セクションのアドリブ演奏も軽やかな「スカイライン・フォーメーション」とも実にマッチしており、リアリティ云々はともかく、思わず「カッコイイ!」と声を上げそうになる活劇になっていますので、未見の方は是非お楽しみ頂きたい。
(なお、これ以降「スカイライン・フォーメーション」はマシン出動シーンで多用される曲となるのですが、フルに近い形での収録は初使用回の第16話のみです)
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他には、第26話・第28話では、それぞれハト(舘ひろし)タイショー(柴俊夫)が少年達と絡む、PART-Iの頃とは少々色合いの異なる、ちょっぴりほのぼの編が異色と言えましょう。
個人的には第29話の一兵活躍編がカットされたのが残念ですが、第43話に一兵の「ちょっぴりロマンス」的エピソードがあるので、そちらはBOX2で収録されることを期待します。
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・・・というわけで、最早最後のBOX2の予想になってしまいますが・・・
最終回と、その伏線でもある1話前の第68話・「―青春― 愛の旅立ち」、また丹波哲郎(本作によって潰されたとも言える、裏番組「Gメン’82」の黒木警視正がそのままスピンアウトしたかのような長谷川内閣調査室長役で登場)や、石原裕次郎の盟友・勝新太郎、財津一郎が登場する新春スペシャル「燃える勇者たち」は当然収録でしょう。
その他、地方巡業の最後を飾る岡山・高松や関西ロケ、刀Rの登場(第60話)、少年の暴走を描いた異色作・第42話、これも無名時代だった佐藤浩市氏が犯人役で登場する、せつない第52話「北帰行」も当確でしょうが、その他に目黒悠樹、玉川良一、花沢徳衛といった隠れた名優が入れ替わり立ち代り登場する第30〜60話番台は、なかなかの名作揃いです。
すなわち、PART-III後半は、どれもカットしづらいエピソードばかり。
一体どのエピソードが残るのか、ファンとしては予断を許しません(笑)。
「西部警察」誕生30周年記念~「西部警察」サウンド・トラック・アルバム大全集
DISC5の主題歌・挿入歌集はよかったです。パート2,3で使われた楽曲ワンダフルガイズに歌詞をつけた楽曲「風の招待状」は個人的にフルで聞きたかった曲の1つです。どうせなら2004年に復活として放送された楽曲も入れてほしかったです。価格も高めなのでもっと新鮮味がほしかったです。