Guitar Virtuoso~指板上を舞う究極技巧~(DVD付) (シンコー・ミュージックMOOK)
スピードピッキング(スウィープ奏法)の大家にして万能プレイヤー、Frank Gambaleのいちファンとして、ギターを手にし始めた方々に彼の存在を知ってもらいたくて4つ星をつけました。スウィープ奏法は使う指の筋肉が通常の奏法と違ったりするので、はじめはえらく疲れますが、必ずプラスになります。本の出来で考えると、The Master LicksのCDが付いていてほしかったですね(このために星をひとつ減らしました)。スコアに「Eruption」「Far Beyond The Sun」「Erotic Nightmares」を取り上げたことには拍手を送りたいです。ナイス選曲!
【蛇足】Frank Gambaleは日本語でフランク・ギャンバレと表記されますが、フラン・ギャンバーリにしてほしいですね(昔はガンバレなんて書かれてましたw)。彼のアルバムや教則本は大変為になりますから、彼のサイトで通販購入を強くおすすめします。とくに「IMPROVISATION MADE EASIER」はみなさんの良き伴侶になってくれるはずです。
GHS3
2002年リリース。スティーヴスミス(Dr)・フランクギャンバレ(G)・スチュアートハム(B)によるプロジェクトというよりはバンドの3作目・・・98年・00年・02年とコンスタントなペースでのアルバムリリースなので、このメンバー構成は大変手ごたえがあったのでしょう。ヴァイタルインフォーメーションでは渋い方面に向っていますが、スチュアートハムのロックなフィーリングが影響してか、元気ハツラツなグルーヴ感溢れる仕上りになっています。フランクギャンバレのギターが結構ロックするので、とにかく良いです。スチュアートも、ジョーサトリアーニとのアルバムと比べるとあまり制約がないせいか、伸び伸びと自分のテクニックを披露している印象です。前作よりは、気持ち明るい曲が多いかなあ。3・4・8はフランクの曲で、すべてアコースティックで弾いています・・・3曲目なんぞは約10分の曲で、各メンバーの味わいあるソロを楽しめます。いつも思いますが、スティーヴスミスがJOUNEYで叩いていたなんて、今となるとなんか信じられませんよね(笑)。このバンドのメンバーを、私は全員好きです!!
Live
フランク・ギャンバレは、58年オーストラリア出身。スコット・ヘンダーソンの後釜としてチック・コリア・エレクトリックバンドに起用されたことで注目を浴びたギタリストである。スイープ・ピッキングの達人として有名であるが、もともとはGIT(Guitar Institute of Tech 北米の総合音楽学校MIのギター部門)で講師をしており、ポール・ギルバートや前記のスコット・ヘンダーソンにも教えていた。そのかたわらソロ活動も進め、元ジャーニーのスティーブ・スミス率いるヴァイタル・インフォメーションにも参加していた。そして87年にエレクトリックバンドに抜擢された。現在は、ソロ、ヴァイタル・インフォメーション、スチュアート・ハム、スティーブ・スミスと組んだGHSなどで活動している。
演奏スタイルは典型的フュージョンで、スイープを交えた高速ソロからバラードまで完璧に弾きこなす。さすがに元ギター講師だ。このアルバムは初期の圭曲がそろっており、演奏もライブ感にあふれている。フュージョン系のギタリストは必聴である。いかにもギャンバレというギターが楽しめる。
他にもMVPというプロジェクト名で出ている、ホールズワースと弾きまくるアルバムがお勧めだが、友人曰く「ギターをやっているやつ以外は最後まで聞けない」。
ちょっとくどいけど、聴いてみて。
ハーモニカ日和~プレイズ・スタンダード
デンマーク出身のハーモニカの名手リー・オスカーのスタンダード曲集。
日本のトンボ社からリー・オスカーモデルのハーモニカが出ているらしい。
このアルバム、なんとフランク・ギャンバレ、ジョン・パティトゥッチ、ケイ赤城、アレックス・アクーニャ、
トム・ブレッシュレインらが参加。すごいメンバー。
驚きなのは、録音までリーがジャズスタンダードを知らなかったこと。
そして楽譜が読めないスタジオミュージシャンだということ。うたごころあれば楽譜は要らないという
典型みたいな人。
「Those Sunny Days(ハーモニカ日和)」はご機嫌なレゲエナンバー。
ブルース調にアレンジされた「我が心のジョージア」。
「In A Sentimental Mood」「星に願いを」「虹の彼方に」はしっとりとしたスローバラード。
「When I Fall In Love」も美しいスローなフュージョンナンバー。
どんな曲調にもしっとりと馴染むハーモニカの調べ。
温かい音色と懐かしい雰囲気。癒されます。