モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル [DVD]
パイソン映画の個人的最高傑作が、こんなにも大量の特典と豪華な冊子もついてその上伝説の吹き替え版収録を含んでこの安価なんて・・・・
パイソンファンでこれを買わない人は多分バカン。ちょんちょん。
もし不満があるとするならトールケース時様じゃあないことだがそんなことを忘れさせるほどの、予算が無くて馬が使えないからかわりにヤシの実を使った馬の足音と共にバカンなアーサー王たちの珍道中に連れて行かれるので気にしちゃだめだと。ハイハイ。
近年にみる大量の資金を投入しただけのハリウッドな中途半端歴史大作を数本見るよりも、スケジュールの都合で城から投げる羊が使えなくなって、どうしようかと考えてたら道に羊の死体が落ちていたのでそれを車に乗せて(車に乗っていた同乗者及び運転手はあまりの酷さに全員吐いたらしい)ちょんちょんと工夫してセットのお城(別段セットと感じさせないのが不思議)からポイ捨てするなどの低予算にもかかわらずここまで独自の世界を構築したスーパーナンセンス&グレイトブラックなこの作品を数回観た方が絶対有意義な時間を過ごせるかと。ハイハイ。
その上、ビデオ版では終盤のただ真っ黒い画面だった画も吹き替え陣のアドリブで真に最後まで楽しめるようになってるから素敵。アニメイターが心臓発作を。
このノリで「ライフ・オブ・ブライアン」も吹き替え版を収録した状態でDVD化して欲しいもんである。(広川太一郎のちょんちょん節もこの作品以上に存分に設置されてるしね)
モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル [Blu-ray]
『ホーリー・グレイル』は、かなり少ない予算で作られたため、元々かなり汚い映像の作品です。HD化といってもそれほど期待はしていませんでした。
しかし見比べるとはっきりと違います。うれしい誤算でした。
くすんで茶色がかった色調はフレッシュに調整され、解像度も情報量も格段と上がっています。ゴミも目につきません。
もちろん同時期の超大作のレストアと比べれば細密な画像とは言い難く、ややグレインが気になりますが、この作品がそうした肌触りの作品であることは、むしろ当然だろうと思います。現状ではこれ以上は望めないでしょう。
自分がこれまで観ていたのはユニバーサル版の2枚組みDVDですが、今回のBDもそこから特典が減らされているということは無く、新収録のものもあってかなり充実しています。ただ本編の冒頭にあった「フィルムのかけ間違い」というおふざけのショートフィルムは、なぜか無くなっています。
発売元がユニバーサルからソニー・ピクチャーズエンタテインメントに移ってから、吹き替え音声の一部がカットされているのは相変わらずですが、よく観ると字幕も少し変わっていますね。
気になったのは序盤でアーサーが言う「百姓め!」が「農民め!」になっていることです。これはどちらも誤訳ではありませんが、王が差別発言をすることをおちょくっているともいえる場面なので、製作者の意図を曖昧にする変更と言えるでしょう。
モンティ・パイソン・アンド・ホーリーグレイル(1枚組) [DVD]
テレビ東京系列の「勇者ヨシヒコと魔王の城」が構想を得た、いわば元ネタ。
この作品そのものがパロディ作品であり、「勇者ヨシヒコ・・・」はドラクエ+この作品のオマージュと言える。
イギリス作品らしくブラックなギャグが満載であり、山田康雄や広川太一郎のおなじみの吹き替えも今となっては懐かしい。
私の場合「勇者ヨシヒコ」を先に見たので、ついオマージュの部分を捜してしまったが、この作品を先に見ていればそれなりに楽しめると思う。
残念なのは、日本語吹き替えが欠損している部分があり、またフォトギャラリーなどの映像特典は無い。
(音声特典はあるが、メインメニューにはある「特典メニュー」は機能しない)
モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]
2008年3月3日に亡くなられた広川太一郎さんの最後の仕事が、特典のナレーションだそうです。
買わねばなるまい。
本編は笑い所満載のパイソンズの最高傑作であり、吹き替え版も秀逸です。
しかし、吹き替え音源の一部が何故かカットされています(「アア−」の所等)。
何故でしょう…。