Live
フランク・ギャンバレは、58年オーストラリア出身。スコット・ヘンダーソンの後釜としてチック・コリア・エレクトリックバンドに起用されたことで注目を浴びたギタリストである。スイープ・ピッキングの達人として有名であるが、もともとはGIT(Guitar Institute of Tech 北米の総合音楽学校MIのギター部門)で講師をしており、ポール・ギルバートや前記のスコット・ヘンダーソンにも教えていた。そのかたわらソロ活動も進め、元ジャーニーのスティーブ・スミス率いるヴァイタル・インフォメーションにも参加していた。そして87年にエレクトリックバンドに抜擢された。現在は、ソロ、ヴァイタル・インフォメーション、スチュアート・ハム、スティーブ・スミスと組んだGHSなどで活動している。
演奏スタイルは典型的フュージョンで、スイープを交えた高速ソロからバラードまで完璧に弾きこなす。さすがに元ギター講師だ。このアルバムは初期の圭曲がそろっており、演奏もライブ感にあふれている。フュージョン系のギタリストは必聴である。いかにもギャンバレというギターが楽しめる。
他にもMVPというプロジェクト名で出ている、ホールズワースと弾きまくるアルバムがお勧めだが、友人曰く「ギターをやっているやつ以外は最後まで聞けない」。
ちょっとくどいけど、聴いてみて。
ノート・ワーカー
1991年リリース。「THUNDERFROMDOWNUNDER」に続くアルバム・・・初期のいい意味での勢いがなくなり、こなれてしまった内容になっています。買ったとき期待して聴いたので、がっかりした覚えがあります。レコード会社の要求なのか(笑)、2・3・5・9でまたまた歌っています。それゆえ中途半端な印象は、払拭出来ないですね。メンバーは、フレディラベル(Key)・ケイ赤城(Key)・ボブハリソン(B)・デイブウェックル(Dr)・スティーヴタヴァローニ(Sax)・ティムランダース(B)・スティーヴスミス(Dr)他・・・出てくる音は一流なのですが、曲が弱いのがもったいない!!とは言え、4曲目「JET RAG」におけるデイヴウェックルとのデュオは、なかなかカッコいい!!個人的ベストチューン7曲目「HIGE5」では、鬱憤はらすが如く弾いてます。後追いの方は、GHSあたりでのバリバリ感を期待すると、肩透かしくらいます(笑)。
Guitar Virtuoso~指板上を舞う究極技巧~(DVD付) (シンコー・ミュージックMOOK)
スピードピッキング(スウィープ奏法)の大家にして万能プレイヤー、Frank Gambaleのいちファンとして、ギターを手にし始めた方々に彼の存在を知ってもらいたくて4つ星をつけました。スウィープ奏法は使う指の筋肉が通常の奏法と違ったりするので、はじめはえらく疲れますが、必ずプラスになります。本の出来で考えると、The Master LicksのCDが付いていてほしかったですね(このために星をひとつ減らしました)。スコアに「Eruption」「Far Beyond The Sun」「Erotic Nightmares」を取り上げたことには拍手を送りたいです。ナイス選曲!
【蛇足】Frank Gambaleは日本語でフランク・ギャンバレと表記されますが、フラン・ギャンバーリにしてほしいですね(昔はガンバレなんて書かれてましたw)。彼のアルバムや教則本は大変為になりますから、彼のサイトで通販購入を強くおすすめします。とくに「IMPROVISATION MADE EASIER」はみなさんの良き伴侶になってくれるはずです。