Mr Fantasy
後のトラフィックを知っている人なら、これがトラフィックのサウンドかと疑うかもしれない。確かにスティーヴ・ウインウッドの声はしておりますが、黒っぽくもなくさりとてアメリカ南部への傾倒もそれほどしないし、今になれば異色の作品。でも「ディア・ミスター・ファンタジー」はやっぱりアルバム・タイトルになっただけのことがある味のあるいい出来であります。スティーヴ・ウインウッドはボーカルとオルガンが目立つのであんまり知られておりませんがギターも上手いんですよ。ここで展開されているサウンドは、当時あんまり他に似たものが無かったように思います。これはイギリスのLPとアメリカのLPの2枚が収録されているお買い得品。聞き比べてみるのも面白いです。まだ方向性模索中の万華鏡のような作品です。
Traffic
Trafficというと天才Steve Winwoodのワンマンバンドと思いがち。彼のエッジの効いたキーボードやギターのプレイやソウルフルなボーカルはやはり凄い。だが、本作の特徴は怪人?Dave Masonの際だつ個性だろう。Steveと相対するような柔らかで暖かいトーンのヴォーカル、アコーステイックギター(何故かエレクトリックギターをほとんど弾いていない)やハーモニカが横溢する。シンプルでとらえどころのない不思議なソングライテイングも見事。剛のSteveのプレーを柔のDaveの歌世界が取り込んで行く様は愉快だ。聴けば聴くほどにDaveの世界に引き込まれていく自分がいる。多分それがこの大名盤の魅力なんだろう。意外にもアコーステイックなんだけど聴くほどにロックしてくる。リマスターによって、楽器の分離度がぐっと高くなっている。絶対に大音量で聴く方が良い。
[オリエンタルトラフィック] ORiental TRaffic 2wayラウンドロングブーツ(1030-OR2326)
筒はゆっくり目なので、ふくらはぎ太めの私もデニムをインして履けました。
ただそのぶん、足首回りはゆとりがあって、画像のようにまっすぐにはなりません。
筒上部の切り替え部分がふくらはぎにひっかかって、なんとかずり落ちないで履ける感じなので、足の細い方(少なくともふくらはぎ36センチ以下の方)は、くしゅっと履くイメージでいいかと思います。
ただ、質感などは値段のわりに良いし、作りも荒くないのでお買い得だと思いますよ。
トラフィック [DVD]
アメリカでは大きな問題となっている麻薬戦争の話で、前半はマイケル・ダグラスの麻薬取締局と家族の話、ドン・チードル扮する現場刑事の話、メキシコでのベニチオ・デル・トロノの刑事の話、そしてキャサリン・ゼタ=ジョーンズとその夫の麻薬組織の話が平行して描かれて、やがて、それぞれの話がひとつに集約していく脚本が秀逸で、ソダーバーグ監督は手持ちカメラを意識的に多用してドキュメンタリー・タッチで描き、メキシコの場面では画面をセピア色にするなどして複雑な物語を見事に料理している。
高校生にとっては麻薬がアルコールよりも簡単に手に入ってしまうことや、高校生の25%が麻薬経験者という今のアメリカ社会の麻薬問題の深刻さが良くわかった。麻薬問題の大筋が最後までまったく解決していないのも逆にリアル。娘が麻薬中毒であるマイケル・ダグラスの最後の行動がちょっと偽善的な感は否めないが、その後のメキシコのナイター設備が整った野球場でベニチオ・デル・トロが満足そうに野球をながめているラスト・カットの静かなエンディングが印象的。
豪華な役者陣の中でもアカデミー賞受賞のデル・トロと、徐々に犯罪に手を染めていく売人の妻を演じたキャサリン・ゼタ=ジョーンズの演技が最高だった。その他、デニス・クエイド、アルバート・フィニー、エイミー・アービング、ジェームズ・ブローリンなど脇を固める個性的な名優たちの共演も楽しめた。
ソダーバーグ監督は早く「オーシャン」シリーズの監督をやめて、またこの「トラフィック」みたいな作品を作ってくらないかなあ。