イベリア 魂のフラメンコ [DVD]
本当に魂の踊りです、演奏です、歌です。
ストーリーがある訳ではない、ほとんどあるがままのパフォーマンスを見せられているだけなのに、こちらの魂も揺さぶられます。
あるがままなのでは無いのかもしれませんね、そう思わせるのも技術なのかも。
鏡や、スクリーンに映し出される写真、ライティング等で、その肉体が、筋肉の動きが、表情が、美しく、悲しく輝きます。
毎年、150本ほどは映画を観ますが、映画のスクリーンで歌を聴いて、涙が止まらないような思いをしたのは初めてです。
ぜひ、DVDで持っていて人間の美しさを見直していきたいなあ。
聖戦のイベリア
私は限定盤の方を買いましたが、正直初めて見たPVのDVDに唖然としました。
世界観があるのも分かるけれど少しやり過ぎかな〜と思います。見えざる腕のPVをうまくスルーして見る事ができた方は大丈夫なPVでした。
曲については、まあまあな出来と言った感じです。二期に入って少々毒が抜けた様に思えます。
以上から、星三つの評価をしました。
しかしながら、歌詞、物語の深さには毎回脱帽させられます。
ただ、私はDVDはいらなかったかな?と思うので、通常の方をオススメします。
イベリアの雷鳴 (講談社文庫)
第二次大戦下のスペインで繰り広げられるスパイ戦。主人公の日本人スパイが下宿している家の娘は彼に密かに想いを寄せはじめるが、ヒトラー暗殺計画にも巻き込まれていく。長編ながら話しの展開は綿密に組み立てられており、安心して読み進められる。逢坂氏のスペインものに登場する女性は主人公の恋人であれ脇役であれ精神的・肉体的にタフな人間が多いが、今回はめずらしく純情可憐な女性が主人公とかかわってくる。そのせいもあってか、この本の主人公は彼女と考えてもおかしくないのかもしれないと思う。読み終わった後、彼女のしぐさ、せりふがいつまでも頭に残った。
アルベニス:イベリア 全曲
スペインを代表する作曲家イサーク・アルベニス(1860-1909)の白鳥の歌、1905年から1909年にかけて書かれた12曲からなるピアノ組曲「イベリア」が素晴らしい。ドビュッシーの「前奏曲集」に通じる音楽の香り。ただし、もっとエキゾチックで明るい南国風の音楽。
陽光の煌めきを感じる「港」。透きとおった青の珠が跳ね回る「セビーリャの聖体祭」。寄せては返す波の調べに魅せられる「アルメリア」。火と戯れる怪しいモノが影となって宙を舞ふ「アルバイシン」。時々はさまれる合いの手に独特の妙味がある「ラバピエス」。幻想(ファンタジー)がくるくると旋回する渦巻きの中、南の風光るきらめきが美しい「ヘレス」。夜空に大輪の花を咲かせる花火のような「エリターニャ」。
見事と言うしかないアリシア・デ・ラローチャのピアノと相俟って、きらきらと輝き、こぼれる音楽の響き、その中に湛えられたスペインの音楽の香りに魅了されますね。
1972年もしくは1974年の録音。「どれどれ、どれほどのもんかいな」と聴いてみたんですが、いやあ、素晴らしかったです!
「1923年、スペイン生まれの女流ピアニスト。(中略) 145cmという小柄な身体からは想像もできないほどの深く美しいタッチと豊かな音楽性で聴衆を魅了し(後略)」と解説書に書かれているアリシア・デ・ラローチャのピアノの響きの美しさ、軽やかで自在な節回しにぞっこん、惚れ惚れさせられてしまいましたよ。
ドビュッシー / ラヴェル [DVD]
入念なリハーサルを重ねてきて、楽団もチェリビダッケの要求が体に染み付いた状態になっているようですね。非常にクオリティが高いです。
また観客も、時折天井を見上げたり目をつぶったりしてこちらもまた指揮者の求める音を感じ取ろうという心構えが出来ているように見えます。
オーケストラを上から見下ろすようなアングルで映し出されている映像を見ると、指揮者はいつもこのような視点でオーケストラを見下ろしながら指揮をしているのだろうと思わずにいられません。演奏効果がよく計算された美しい演奏だと思います。