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浪華悲歌 [DVD] 戦前の映画だとは思えない作品。山田五十鈴演じるアヤ子が囲われている部屋のインテリアは、天井が透かしのアールデコ調のパターンだし、飾り棚も今のイケアのデザインのようなシンプルなデザイン。

女性のファッションも着物があったり洋服があったりおもしろい。でも何よりも驚いたのが、アヤ子の自由奔放さと厚顔ぶりだ。自分の父親に向かってズケズケと文句を言うは、会社の上司を甘い口調でたぶらかすと思えば浮気がバレて用なしになると冷たく突き放す。そしていざ行きどころに困ると、家族思いの娘に立ち返って飛び出した家に戻る。

二二六事件がおきたころの時代だから世情のきしみがいままでの価値や人間関係を変えようとしていた背景が読み取れる。

マイク・リー監督は脚本を書かず
個々の役者達と役について長い期間話し合うという。
役者達は役になりきってカメラの前に立つ。
彼らが話す言葉は彼らの心が紡ぎだす本当の言葉。
僕達の生活に脚本がないように彼らの世界にも脚本はない。

映画の中のすべての「秘密」と「嘘」は本人達しか知らない。
僕達の世界と同じように。

何気ない人生のひとコマを描いているだけなのに
こんなに引き込まれるのはなんでだろうか。
見終わった後に自分の人生も捨てたもんじゃないと
ほんのり思えるそんな映画です。


ケネディとユダヤの秘密戦争 (発掘!アメリカの嘘) ケネディ暗殺モノはなぜだか数多く読んでいます。というのも、どれもこれもコジツケ風で、何冊読んでも消化不良気味だったからです。その点、この本はイスラエルの核武装をケネディが容認しなかったという説を中心にしていて、しかもマフィア、CIA、カストロ説なども丁寧に検証しているので、ついに出た「決定版」と呼んでいい作品です。それにしても例の団体の執拗さときたら、著者による「本書がおかれた状況について」を読むだけでも価値ありです。日本の多くの作家・著者にも同じような勇気をもって欲しいと思います
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